MOTOROLAの無線機


右からGP68(400MHz帯)、AP50(150MHz帯)、CP10(150MHz帯)

 無線機を蒐集する趣味はないつもりであるが、気がつくと、米国Motorolaの無線機が何台か溜まってしまった。

 Motorola(モトローラ)は、公共無線の分野で大きなシェアを持つ世界的な無線通信機メーカーである。通信機本体のみならず、それを構成する半導体デバイス分野でも有力な地位にあることはご承知のとおりだ。
 我が国では、松下通信、三菱電機、NEC、日立国際電気、沖電気といったあたりが業務用FM無線通信機器の大手であり、通常目にする無線機は、たいていこれらの会社のものだ。しかし、これらの製品も、いざフタを開けてみると、"Big M"のロゴが印字された集積回路が組み込まれていたりする。

 日本国内では、Motorolaの最終製品のシェアは低く、従って、我々アマチュアが、ジャンク品として中古無線機を手にする機会はほとんどなかった。日米貿易摩擦華やかなりし1980年代には、そのシェアの低さに苛立ったMotorolaが、米国政府を介して、無理やり製品を日本に買わせたりしたが、とにかく、このUSAの匂いプンプンの無線機に触れることは皆無であった。

 けれども、最近では、Yahooオークションなどで、Motorolaの業務用無線機をよく見かける。
 その多くは、JSMRと呼ばれる、かつて米国政府が日本に"押し売り"した無線端末である。これは、MCAと類似したシステムで、自営無線ではあるが、"制御局"と呼ばれる共通の中継局を介して通信を行う。従って、JSMRの端末だけでは、何の役にもたたない。また、800MHz帯を利用しているから、アマチュア無線用に改造することも不可能である。
 しかし、注意深く見ていると、米国から直接買い付けたと思われる中古無線機も散見される。大半が150MHz帯もしくは400MHz帯のFMトランシーバであり、144MHzもしくは430MHzのアマチュア無線機として流用可能である。

 このサイトを探し当てた皆さんには釈迦に説法であろうが、単にアマチュアバンドで通信できる無線機が欲しいというのであれば、秋葉原や日本橋に行ったほうがよろしい。日本のアマチュア無線機メーカー(最近は、日本のメーカー品=日本製ではない!)の、使いやすく高性能なハンディ機が、2万円を切る価格で売られている。しかし、これらの無線機に"オモチャ"の匂いを感じ始めた貴方は、このサイトを更に読んでいく資格があるかも知れない。

     
 
 注 意 

 本稿は、魅惑のMotorola社製業務用無線機を個人が趣味の範囲で合法的に使うことを主題に制作しています。
 具体的には、アマチュア無線機として使用することであり、1)無線機を使う人が第四級アマチュア無線技士以上の資格を取得していて、かつ、2)アマチュア無線局の免許をもっていることが前提となります。

 最近、バラエティショップ等で安価に売られているMotorolaブランドのトランシーバは、FRS(Family Radio Service)と呼ばれる米国仕様の無線機で、日本国内での使用は電波法に抵触します。業務用無線機として正規の免許取得は不可能で、アマチュア無線機への改造も事実上不可能です。(参考:総務省東北総合通信局)

 アマチュア無線は、仕事には使えません。Motorola社の無線機を仕事で使いたい方は、お近くの業務無線取扱店にご相談ください。
 我が国では、技術基準適合証明を取得していない無線機は、業務用無線機として(事実上)正規免許を取得することはできません。海外で入手した安価なMotorola社製業務用無線機を仕事で使うためには、たとえ国内仕様と同じ型番であっても、1台ごとに技術基準適合証明を受ける必要があります。(その手間と費用を考えると、最初から国内仕様の中古無線機を買うのが正解です!)

 
     

     
  This site is written in Japanese ONLY!
If you can not read Japanese, Please use FREE TRANSLATING SERVICE (Japanse to English).
Thank you.
Webmaster : Hiroto Fukui (JF3RFY)
 
     

戻る


Copyright by Heian Software Engineering (C)H.S.E. 2002-2004 Allrights reserved.
2002年4月10日 制作 2004年9月2日 修正