MOTOROLA AP50 簡易マニュアル

 この無線機は、今から10年くらいまえ、秋葉原のT-ZONEで新品購入した。当時の価格で、4万円弱であったような記憶がある。

 Motorolaの無線機のうち、"AP"型番を持つものは、どうやらアマチュア無線用として販売されたモデルのようである。このAP50も、受信周波数こそ136〜174MHzと広範囲だが、送信は米国のアマチュアバンドである144〜148MHzに限られている。内部のチップ抵抗を取り去ると、送信周波数範囲が136〜174MHzに拡がるらしい。しかし、私はバンド外送信の趣味はないから、そのような改造は無論行っていない。

 AP50の外観は左のとおりである。どこか少々野暮ったい雰囲気が漂うと感じるのは私だけではあるまい。

 AP50の操作は、国産アマチュア機と多少異なった、ある種のクセを持っている。この無線機を入手した当時はかなり戸惑ったが、のちになっていくつかのMotorolaに触れてみると、これが同社製無線機の標準的な手順であることがわかった。

基本操作

モード切り替え

 [X]を押すごとに、MHzモードとメモリモードが切り替わる。MHzモード時は、LCDに周波数が表示される。メモリモード時は、"ch.05"のごとく、メモリ番号が表示される。

スケルチ調整

1) [SQL]
2) セレクタつまみを回して、スケルチレベルを調整する。"Sql.00"(スケルチ開放)〜"Sql.15"までの15段階。

 [MON]を長い押しすることによって、一時的にスケルチを開放することができる。

送信出力切り替え

 [LOW]を押すごとに、ローパワー(LCDに"LOW"表示)とハイパワーが切り替わる。

MHzモード

 テンキーを使って周波数を入力するか、セレクタつまみを回して希望の周波数を設定するモード。日本のアマチュア用トランシーバで言えば、"VFOモード"に相当する。[X]を押すごとに、MHzモードとメモリモードが切り替わる。

ステップ切り替え

1) [LOW]
2) LCDに"StEP25"のごとく表示されるので、セレクタつまみを回して、希望の周波数ステップを選択する。
3) [LOW]

セミデュプレクスモード

 [<]を押すごとに、LCDに"+"、"-"、"+-"が表示される。

1) "+"が表示された場合は、送信時、受信周波数より規定周波数(シフト幅)だけ高い周波数で送信される。
2) "-"が表示された場合は、送信時、受信周波数より規定周波数(シフト幅)だけ低い周波数で送信される。
3) "+-"が表示された場合、あらかじめ設定された任意の周波数で送信される。
4) "+"・"-"・"+-"のいずれも表示されない時は、シンプレックスモード。

※シフト幅(600KHz)の変更は、ユーザーが任意に設定することはできないようだ。

送信周波数設定(セミデュプレクスモード)

1) [<]
2) "+-"が点滅する。
3) テンキーもしくはセレクタつまみを回して、送信周波数を設定する。

メモリモード

 GP68には、Ch01〜Ch20まで、20チャネルの周波数メモリがある。未改造のGP68ではこのメモリモード以外は選択できないから、最大20波切り替え式の業務用無線機ということになる。[X]を押すごとに、MHzモードとメモリモードが切り替わる。

メモリの呼び出し

 セレクタつまみを回して、希望のメモリチャネルを呼び出す。

周波数の記憶

1) MHzモードで、希望の周波数・シフト幅・トーンスケルチを設定する。
2) [ENT]
3) "PCh.05"のごとく、メモリ番号が表示されるので、セレクタつまみを回して、記憶させたいメモリチャネルを選ぶ。
4) [ENT]

※上書き記憶が可能である。記憶を消去する場合は、特別プログラミングモードで行う。

メモリ内容のMHzモードへのコピー

1) メモリモードで、希望のメモリを呼び出す。
2) [ENT]
3) セレクタつまみを回すことによって、周波数を自由に変更できる。

トーンスケルチ/ディジタルコードスケルチ

 Motorola社では、いわゆるトーンスケルチ(TSQ)のことを"Tone Private-Line"(PL)、ディジタルコードスケルチ(DCS)のことを"Digital Private-Line"(DPL)と呼ぶようである。何やら特殊な規格のように思われるが、日本製のアマチュア無線機・業務用無線機に装備されているものと互換性がある。

スケルチ方式の変更

 [MON]を押すたびに、通常のキャリアスケルチ(CSQ)とTSQ/DCSの切り替えができる。TSQ/DCSが機能している時は、LCDに"CTCSS"と表示される。

トーンスケルチ/デジタルコードスケルチ周波数設定

1) [SQL]
2) セレクタつまみを回して、"PL.000"〜"PL.126"の中から希望の周波数(コード)を選択する。トーンスケルチ時は、この周波数の信号が乗った電波を受信したときのみ、スケルチが開く。送信時は、この周波数の低周波信号が重畳される。
3) [SQL]

 001〜042はTSQ、043〜126はDCSである。また、000を設定すると、通常のキャリアスケルチになる。


fig 1 : トーンスケルチ対照表(*1)


fig 2 : ディジタルコードスケルチ対照表(*1)

特別プログラミングモード(SPM)

 設定を変更する頻度が低い項目は、特別プログラミングモード(Special Programming Mode)で一括して設定する。[>]を押しながら電源を投入することにより、SPMになる。

 SPMにおいて設定可能な項目は、つぎのとおり。

 セレクタつまみを回して、上記の設定項目を選択する。つぎに、[<]または[>]を押して希望の選択肢を選ぶ。

 SPMの設定項目のうち、一般的な使用に必要なものは下記のとおりである。

周波数メモリ消去(ErA.Chn)

 [<]または[>]を押すと、"ECh.**"(**は01〜20)と表示されるので、消去したいメモリチャネルを呼び出す。[ENT]を押すと消去が実行される。なお、表示が点滅するチャネルは、消去済みである。

電池種別設定(bt-NiC/bt-ALn)

 使用する電池を指定する。NiCd電池を使用する場合は"bt-NiC"、アルカリ乾電池を使用する場合は"bt-ALn"とする。

バッテリーセーバー設定(bS-OFF/bS-Nor/bS-Enh)

 間欠受信をするか否かを設定する。OFF、Normal、Enhancedの3段階に設定可能。

(*1):AP73のマニュアルより引用。

バッテリについて

 AP50は、専用のNiCd電池パック(Motorola型番:HNN9044A)を使用する。やや特殊な形状のNiCdセル6本をシュリンク包装した組電池で、日本では入手は難しいようだ。秋葉原や日本橋の電池専門店の中には、組電池の特注に応じてくれる店があるようなので、相談してみるといい。

注意

 ここに記載された情報は、私が独自に収集したものです。内容の正確性については保証しません。あなたの自己責任でご利用ください。

警告

 この無線機をアマチュア用として使用する場合、総務大臣の免許が必要です。また、この無線機は、日本のアマチュアバンドに隣接する業務用の周波数でも電波を発射することができます。不用意に操作すると、業務局に妨害を与え、電波法に基づいて処罰されます。

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2002年4月10日 制作 2003年7月21日 修正