現在販売されているMotorola社製の業務用無線機は、一部を除き、汎用パソコンと専用ソフトウエアを用いて周波数や機能の設定・調整を行うようになっている。無線機のプログラムには、以下のものが必要である。
パソコンのRS-232Cポートに接続する一種のレベルコンバータで、大半の無線機に共通に使用することができる。丹念に調べると、Motorola社純正品(RLN-4008B)以外に、サードパーティー製品が比較的安価に販売されていることがわかる。(無論、米国の話だけれど...)
ネット上にその回路図も公開されているので、自作もそう難しくないと思う。
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サードパーティー製のRIBとその内部
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無線機とRIBを接続するためのもの。RIB側のコネクタは共通(D-sub 25ピン)だが、無線機側は機種によって異なる。
多くの場合は、無線機のマイク等をつなぐ端子に接続するのだが、コネクタの形状が特殊で、自作は難しい。これも、通販等でサードパーティー製のものを購入可能である。
一般的なIBM-PCクローンが必要。RIBとパソコンの接続はRS-232Cなので、COMポートが必須である。
ここで注意しないといけないことは、DOSベースのプログラムソフトを使う際、Pentium以上の高性能CPUを載せたマシンでは、動作しない場合があることだ。場合によっては、大切な無線機がウンともスンともいわない、『高価な文鎮』("an Expensive Paper-Weight")と化してしまうこともあるらしい。デスクトップ/ポータブルを問わないが、486以下のCPUを搭載したマシンを準備したほうが安全である。
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プログラムに必要なハードウエア
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無線機をプログラムするためのソフトウエアで、機種(シリーズ)ごとに専用のものが準備されている。
現在、新品として正規に販売されている無線機はWindowsベースのソフトでプログラムするが、一部の比較的古い機種、たとえばVISARやHT1000用のソフトは、MS-DOS上でしか起動しない。Windowsのいわゆる"DOS窓"では動作しないので注意が必要である。更にこの場合、前述のようにPentium以上の高性能CPU搭載マシンでは誤動作する可能性もある。
米国国内では、たとえアマチュアであっても、Motorola正規ディーラーからRSSを購入することができる。ただし、さすがにネット上での通信販売は見たことがない。
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無線機のプログラムは特に資格を要するわけではないが、業務用の周波数で送信可能な無線機を持ち歩くと、たとえ電波を発射しなくても電波法違反に問われる可能性がある。
Motorola社製業務用無線機の大半は受信専用のチャネル設定ができるので、アマチュアバンド外の周波数を設定する場合は、必ず受信専用とすべきである。"業務用無線機で業務用無線を(私的に)聞く"ぶんには、何のお咎めもないのだから。
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2004年3月8日 制作 2004年3月9日 修正