鉄道博物館 : パークゾーン

 貴重な車両や資料を見られるヒストリーゾーンだが、小学生以下の子供たちにとっては、恐らくその価値は理解できまい。お父さんの胸の高鳴りに反比例して子供たちのご機嫌は斜めになり、お母さんの眉間の皺が深くなるのは目に見えている。

 そこで、家族連れが退屈しないように、ちゃーんと仕掛けが用意されていた。

 ミニ列車運転----成田エクスプレスやスーパービュー踊り子などを模した3人乗り列車を運転して、1周約300mの線路を走るアトラクションである。

 タダの遊園地の乗り物と違うのは、ホンモノ同様の信号保安装置がついていること。私が乗ったのは成田エクスプレスだったが、驚くべきことにATCまで装備されていて、先行列車に接近すると、チーンと単打ベルが鳴って自動減速するのだ。

 このほか、東北新幹線を模したミニ列車もある。

 こちらは専属のお姉さん運転士による運転。たまたま先頭車両に乗車できて、彼女の操縦ぶりをつぶさに観察できたが、右手をピンと伸ばした指差喚呼などは、さすがにプロ仕込みと思える凛々しい姿であった。

鉄道博物館 : ラーニングゾーン

 鉄道の仕組みや技術を知ることができるラーニングゾーン。旧交通博物館に置かれていた模型などに加えて、新しい展示物も新調されている。

 下は、自動空気ブレーキの原理を知ることができる模型。JRの社員研修センターかどこかで使われていたようなシンプルなものだが、ブレーキ管を減圧すると制動がかかる様子がよくわかる。

 

 

鉄道博物館 : レストラン


ハチクマライス

 館内には、2か所の飲食施設がある。

 メインダイニングとなるのがその名もずばり『日本食堂』。

 懐かしい名前とともに、往時の列車食堂(食堂車)ウエイトレスの制服をまとった店員がいるというので期待したのだけれど、実質はセルフサービスのカフェテリアといったところ。メニューも貧弱で、かなりがっかりした。

 かつて、列車の乗務員に限って提供されたという『ハチクマライス』(650円)を食べてみたけれど、私が抱いていたイメージとはずいぶん違うもので、これまたがっかりした。

鉄道博物館 : パノラマデッキ

 鉄道博物館は、新幹線と在来線(高崎線・川越線)の線路の狭間にある。屋上からは、双方の線路を行き交う列車を間近に見ることができるので、気分転換には格好の場所だ。

 上の写真は、東京駅に向かう新幹線。
 東海道新幹線と違って、色もかたちも様々な列車がやってくるのが楽しい。

 下は在来線。車両の世代交代が進んで、関西在住の私にはなじみのない電車ばかりが行き交うが、豊満なボディのタンク車を連ねた貨物列車がやってきた時は、眼が釘付けになった。

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 日本最大級の鉄道ジオラマとか、D51のシュミレータとか、他にも見たいものは少なくなかったけれど、これは次回のお楽しみとして、鉄道博物館をあとにした。


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制作:2008年02月25日 修正:2008年03月07日