929C(高茶屋駅)
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■紀勢本線■亀山→松阪鉄道管理局は、旧国鉄の、現業機関を統括する地域ごとの組織であった。地域的な営業施策やローカル列車のダイヤ編成などは鉄道管理局ごとに行われており、局が違うと、駅の掲示物などがまったく異なっていたことが思い出される。 旧国鉄が民営化されたとき、本州内の在来線は、概ね旧鉄道管理局単位で分割された。具体的に言えば、JR東海は名古屋局と静岡局、JR西日本は、大阪局、金沢局以西、JR東日本はそれ以外の鉄道管理局もって構成されることになった。 国鉄時代の亀山駅は天鉄局の東の拠点であり、大きな機関区やCTCセンターをも擁していたが、この"変則分割"の余波をまともに食らい、現在、駅そのものはJR東海所属、旧動力車基地は亀山鉄道部となってJR西日本に属している。 亀山から乗り継ぐ伊勢市行きは、わずか1両の"列車"であった。 亀山を出た列車は、大きく右にカーブして、津へと向かう。非電化ながら、本線であるから、レールは太く、乗り心地は良い。 開放的な運転席では、苦み走った顔つきの中年運転士が、大きな声で指差喚呼をしている。 右手から太い伊勢鉄道の線路が合流すると、津である。さすがに県庁所在地だけあって、乗客の半分以上が下車する。 津を出た列車は、しばらく近鉄を並走したのち、再び田んぼの中を走るようになる。戦後の混乱期に建てられた駅舎が残る阿漕で快速みえ8号、高茶屋で特急ワイドビュー南紀4号と交換。今日の上り列車はいずれも数分ずつ遅れているようで、運転台の無線機がそのことを伝えている。 ■ステーキ試食 松阪は、古くから栄えた商業の街である。けれども、全国的には、高級牛肉のブランドとしての知名度のほうが高いと思う。 1食10,000円余もの料理を食べさせる店は、きっと格も高くて、あるいは1日2,000円強の青春18旅行者を相手にしない可能性もある。こういう超高級料理を食べようとする者は、少なくとも近鉄伊勢志摩ライナーのデラックスシートで松阪にやって来る必要があるかも知れない。 駅の裏手にあるその店は、まるで場末のドライブインのような造りであった。ジョッキ片手のおっさんが数人、テレビの高校野球を観戦している。 ステーキセットと生ビールを注文。程なく運ばれてきたのが左の写真のステーキである。 |
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2003年8月11日 制作 2003年8月19日 修正