徹明町で
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■美濃町線■徹明町-競輪場前徹明町から、今度は美濃町線に乗り継ぐ。 と言っても、乗るべき電車はいなかった。例によって、路面に描かれた電停らしい区画はあるのだが、駅名を示した看板などは見当たらず、次の電車の時刻もわからない。 交差点の付近を歩き回るうちに、シャッターを閉じたタバコ屋みたいな窓口を発見。あまり目立たないが、『徹明町』の駅名標もついている。これが、"駅舎"らしい。 古書店を出ると、電停には典型的な路面電車スタイルの車両が停車中であった。今度は、スカーレット一色に塗られていて、私の名鉄のイメージと一致する。 乗客が10人ほどになったところで、発車。 運転士が大柄なマスコンハンドルを少しだけ回すと、電車はがくんと動き出す。床下のモーターが唸り、窓枠がビビる。古典的な路面電車の乗り心地である。 徹明町から2つめの梅林から、軌道は単線になる。単線鉄道は、決まった場所でしかすれ違いができないから、ダイヤの乱れが拡大しやすい。果たしてダイヤ通りに電車が動くか心配していたが、クルマの数は思いのほか少なく、電車の走行は円滑であった。 ■競輪場前-日野橋田神線が分岐する競輪場前では、少々複雑なすれ違い風景が見られた。 まず、対向する徹明町行きの電車が、私が乗った日野橋行きの横に停まる。さあ、発車...と思ったら、もう1本対向電車がいた。こちらは新岐阜行きで、急カーブを切って視野から消える。これで対向電車はなくなった。次こそ、発車...と思ったのだが、今度は交差点の右手から、新関行きの電車が進入してきた。そして、最後に我が日野橋行きが発車する。先行する新関行きのあとにピッタリ追走する続行運転だ。 しかし、これはなかなかスリルがある。 通りは徐々に狭くなり、電車は片側1車線道路の中央に敷かれた軌道を走る。 窮屈な併用軌道を抜けたところが、野一色。雁行する2本の電車がまとめて対向電車とすれ違う。日野橋から先に行く旅客は、ここで先行の新関行きに乗り換えるよう案内があり、それに従う。 野一色のつぎの交換駅が、日野橋。徹明町からの電車は、基本的にここで折り返す。 |
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2004年6月27日 制作 2004年6月27日 修正