廃止から30年近くを経た尾小屋鉄道ですが、幸いにして在籍していた車両の多くが今も保存されています。

 中でも、JR粟津駅近くにある石川県立小松児童会館には、気動車1両、ディーゼル機関車1両、客車2両の計4両が動態保存されていて、今も試乗することができます。

石川県立小松児童会館 なかよし鉄道

 石川県立小松児童会館。 子供たちの歓声が響いていた。

 館内には、精緻なディーゼル機関車の模型やホンモノの通票閉塞器が展示されている。子供向けとしてはマニアックすぎる品々だと思うのだが...。

 旧尾小屋鉄道の車両が活躍するのは、なかよし鉄道。

 子供向けの"おとぎ列車"という位置づけで、敷地内に敷設された500m弱の線路を行き来する。

 日曜祝日に1日3回(土曜日は2回、水曜日は1回)運転される。

 県営の施設だけあって、車両たちには立派な車庫が奢られている。当然、保存状態は極めて良好である。

 運転時刻が近づくとシャッターが上がり、キハ1がしずしずとホームに出てきた。

 いよいよ乗車!

 ちなみに、乗車料金は大人も子供も無料である。(児童会館への入館・駐車料金も無料!)

 『児童会館前』ホームに据え付けられたキハ1。

 1937年、日本車輌製の気動車で、なかよし鉄道での運転再開に際して、腐食の激しかった屋根が切妻型に改造されている。

 キハ1の車内。

 向かいのシートに座った人の足先が触れそうなほど狭い。

 キハ1の運転席。

 丸いハンドルは手ブレーキで、その右にあるのがマスコンにあたるスロットルレバーである。
 オリジナルは機械式変速機を搭載していたが、現在はトルクコンバーター式の機関に置換されている。アイドリング中の車内は予想外に静かであった。

 かつて走った尾小屋への路を彷彿させる森の中を行く。

 スピードが遅いせいもあって、思ったより乗り心地は良かった。

 終点『なかよしの森』。トトロが出迎えてくれる。

 ホームはなく、下車することはできない。列車はエンド交換を行い、今来た線路を戻る。 

 『児童会館前』に戻ってきたキハ1。

 あ〜楽しかった...。

 車庫で眠るDD121。

 終点での機回しができないので、イベント等に限って運転されるらしい。写真では見えないが、機関車の後ろには2両の客車が保管されている。

 シャッターが下り、今日の運転はおしまい。

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制作:2005年11月4日 修正:2005年11月8日