三田温泉 熊野の郷

 兵庫県三田市にある日帰り入浴施設。
 西宮市鳴尾浜にある同名店は私のお気に入り。落ち着いた大人向けの雰囲気が好きで、しばしば出かける。では、こちらはどうか...と偵察に行った。

 もとは、『さんだネスパ』という温浴施設(1998年開業)。県などが出資する第三セクター(北摂コミュニティ開発センター)の経営であったが、赤字が続き、民間に売却された。2か月あまりの休業・改装工事ののち、2006年4月から現店名で営業している。会員証は鳴尾浜と共通で、提示によって料金が割り引きになる。

 中国道神戸三田ICから約10分。真新しいマンションが建ち並ぶニュータウンのはずれに、鉄筋コンクリート2階建ての建物があった。正面の駐車場は狭く、第二、第三の駐車場から牛を模したモノレールで行く仕組み。

 鳴尾浜の店と同じく、"和風"・"バリ風"の2つの浴室があり、1週間ごとに男女入れ替えとなる。この日は前者が男湯となっていた。

 黒いタイルが敷かれた浴室は狭くて、何の変哲もない四角い浴槽が3つあるだけ。表示がないことを見ると、ここは温泉ではなかろう。

 露天エリアには、3つに仕切られた岩風呂があった。このうち1つに『源泉100%泥湯風呂』というプレートがついている。わずかに茶色く濁った湯が満たされているが、特徴的な浴感は乏しく、口に含んでも味はしない。脱衣場に掲げられた分析書によれば、溶存物質:8.57g/Kgの等張泉のはずなのだが...。

 もとは庭園であったと思われるところに、木製の通路が増築され、大きな石をくりぬいた1〜2人用の浴槽がいくつも並んでいる。温泉ではないみたいだが、これはちょっと気持ちがいい。

 岩盤浴やVIPルームと称する仮眠室、食堂など、鳴尾浜と同じ施設が整えられているが、既存施設の改装ゆえに、配置に少々無理がある感じが否めない。かなりがっかり。

 ただ、施設の名誉のために付記すれば、『さんだネスパ』の目玉であった水着着用スパゾーン(温水プール)の大部分は、改装後はバリ風風呂に充てられている。つまり、この日私が入った和風はハズレであって、バリ風に入れたならば、もう少し違ったレポートになったかも知れない。(だららと言って、もう1回行きたいとは思わないけれど...)

お気に入り指数:★★☆☆☆

施設DATA
温泉名 三田温泉
施設名 熊野の郷
施設の種別 日帰り入浴施設
所在地 〒669-1547 兵庫県三田市富士ヶ丘5-2(→地図)
電話番号 079-561-1268
公式サイト 三田温泉 熊野の郷
営業時間 10:00〜24:00(年中無休、日曜祝日は0730から)
料金 大人(中学生以上):850円[950円]、小人(3歳〜小学生):750円[850円]
[ ]内は土日祝日料金
無料の備品 ボディーソープ・シャンプー・リンス・鍵つきロッカー・ドライヤー
浴場施設 内湯、サウナ、塩サウナ、水風呂、露天風呂など
駐車 可能
入浴日 2007年8月9日
備考 <0265>

温泉DATA
源泉名 湧出地:三田市富士が丘5丁目538番地
泉質 ナトリウム・カルシウム-塩化物冷鉱泉[等張性-中性-冷鉱泉]
泉温 21.1℃(気温:23.0℃)
湧出量 28L/min(掘削、ポンプ揚水)
知覚的試験 無色澄明、塩味わずかに清涼味を有す。
pH値 6.48
ラドン 41Bq/Kg
密度 1.00295g/cm3(20℃/4℃)
蒸発残留物 7.967g/Kg(130℃)
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 8.57g/Kg
分析年月日 1998年9月17日
情報源 脱衣場の掲示(温泉分析書のコピー)
1Kg中の成分

  
陽イオン mg
リチウムイオン 11.0
ナトリウムイオン 2220.
カリウムイオン 51.4
マグネシウムイオン 14.1
カルシウムイオン 827.
ストロンチウムイオン 5.25
バリウムイオン 0.34
アルミニウムイオン 0.36
マンガンイオン 1.32
鉄(II)イオン 9.53
亜鉛イオン 0.12
陽イオン合計 3140.
陰イオン mg
フッ素イオン 0.72
塩素イオン 5110.
臭素イオン 5.10
硫酸イオン 0.83
炭酸水素イオン 280.
陰イオン合計 5400.

非解離成分 mg
メタケイ酸 16.7
メタホウ酸 17.8
非解離成分合計 34.5
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 155
溶存ガス成分合計 155

 


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制作:2007年8月10日 修正:2007年8月12日