湯の峰温泉 あづまや

 湯の峰温泉の老舗旅館。西日本では数少ない日本秘湯を守る会会員旅館でもある。
 風情ある大浴場は有名で、テレビや雑誌でたびたび紹介されているから、ご覧になった方も少なくなかろう。1泊2食約1万8000円(JTB時刻表による)とお値段も相当に高級だが、昼間の2時間に限って外来入浴を受け付けてもらえる。

 この日、大浴場は女性用となっていたため、私は中浴場での入浴となる。ちょっと落胆しながら引き戸を開くと、先客はなし。とたんにシアワセな気分になってしまった。

 東北の湯治場を思わせる木造の湯屋。木の香と硫黄の匂いが渾然一体となって、入浴者を何とも心安らぐ世界に誘ってくれる。
 古びた高野槙の湯船には、やや熱めで透明な湯が音もなく掛け流しになっており、大阪から4時間近い長距離ドライブの疲れも一気に消え去ってしまう。

 源泉温度が極めて高いので、主浴槽は加水されているようだが、その横には、"さまし湯"と称する小型の浴槽がある。こちらはピュアな源泉で、湯口には白い沈着物が付着していた。

 このほか、蒸し風呂もある。サウナではなく、温泉を使った本来の蒸し風呂で、硫黄臭の充満するそれは一浴の価値があると思う。

 主浴槽から離れた場所に、やや新しい露天風呂がある。トリプルA級の内湯に入ったあとだから印象は薄いが、こちらもかなりレベルが高い。

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お気に入り指数:★★★★★

施設DATA
温泉名 湯の峰温泉
施設名 あづまや
施設の種別 旅館
所在地 〒647-1732 和歌山県東牟婁郡本宮町湯峯122(→地図)
電話番号 0735-42-0012
参考サイト 本宮町観光協会
営業時間 13:00〜15:00(外来入浴)
料金 大人:600円
無料の備品 ボディーソープ・シャンプー・ドライヤー
浴場施設 内湯、さまし湯、蒸し風呂、露天風呂
駐車 (温泉郷入口に無料駐車場あり)
入浴日 2004年8月26日
備考 <0068>


温泉DATA
源泉名 環湯(源泉所在地:和歌山県東牟婁郡本宮町湯ノ峰アゼチ129-3)
泉質 含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
泉温 92.5℃
湧出量 92L/min
知覚的試験 無色透明、弱硫化水素臭あり
pH値 7.6
ラドン ---×10-10キュリー
密度 1.0013g/cm3
蒸発残留物 1.283g/Kg
溶存物質総計(ガス性のものを除く) ---
分析年月日 1985年3月18日
情報源 脱衣場の掲示
1Kg中の成分
     

    

陽イオン mg
ナトリウムイオン 414.3
カリウムイオン 26.3
マグネシウムイオン 1.7
カルシウムイオン 25.7
マンガンイオン 0.2
陽イオン合計 468.2
陰イオン mg
フッ素イオン 8.9
塩素イオン 230.4
硫化水素イオン 3.8
硫酸イオン 0.5
炭酸水素イオン 820.7
炭酸イオン 2.0
陰イオン合計 1066.3

非解離成分 mg
メタケイ酸 209.8
非解離成分合計 ---
溶存ガス成分 mg
硫化水素 1.3
溶存ガス成分合計 ---

 


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制作:2004年8月26日 修正:2004年8月28日