奥紀州の鉱山トロッコ試乗記(2)

いざ、出発

 おじさんの運転で、いざ湯ノ口温泉へ。
 写真は、2本目のトンネルに入ろうとするところ。
 それにしても、何ともスパルタンな乗り心地! 凄まじい騒音と振動で、車内では会話もままならない。まあ、それがこのトロッコの最大の楽しみなんですが...。

機回し風景

 乗客が温泉に向かうと、いっちょまえに機回し作業が始まります。誘導係なぞいるわけがなく、すべておじさん一人の手作業です。

 まずは、列車全体を入鹿温泉駅方のトンネル内に押し込みます。
 次いで、機関車だけを本線から分岐する引き込み線へ。
 はて、残った客車をどうするのかと見ていたら、おじさんがエイヤアと人力で押し出すんですね。5両の客車は勝手にホームの方向へ動きます。
 でも、この客車、手ブレーキはついてない。そのまま逸走かと思いきや、ホーム中央でピタリと停止。最初からこういう入換えを意図した勾配がついてるのかも知れません。

 あとは引き込み線の機関車を本線に戻し、客車に慎重に連結して終了。

 ちなみに、両駅間はトンネル部分を含めて完全複線ですが、一方の線路は使用停止状態。単線の線路をトロッコが行ったり来たりします。

 

湯ノ口温泉

 木造の鄙びた建物で、露天風呂もある。

 泉質はナトリウムカルシウム塩化物泉で、湧出量は200l/min。泉温約45℃と入浴に最適の温度なので、わき出したお湯はいっさい手を加えずに浴槽に送られる。

 バンガローやコテージもあるが、これが少々安っぽい建物で雰囲気を壊してる感が否めない。

 温泉食堂では冷たい生ビールで食事が出来る。風呂上がりの私には大いに魅力的であったが、この日は日帰り自動車旅行であったので、断念。

 なお、温泉には道路も通じていて、乗用車で乗り入れ可能。従って、必ずしもトロッコに乗車する必要はない。(けど、そんなことしたら、この温泉の魅力は半減です。)

※所在地:三重県南牟婁郡紀和町湯ノ口10
 電 話:05979-7-1126

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2001年4月19日制作