夢の片上鉄道(3)
--保存運転--

出発を待つ

 吉ケ原駅構内で出発を待つキハ702。こうやって見ると、まるで現役の鉄道のようである。

 

車内アナウンス

 出発時刻が近づくと、ナッパ服を着た乗務員により、車内アナウンスが行われる。

 国鉄がJRになってから、ホンモノの鉄道で清涼飲料水のボトルを小脇に抱えての乗務は見たことがないが、まあ、このへんは"趣味の鉄道"ということで...。

 

通票授受

 いっちょまえにタブレットの授受もするのだ。(片上鉄道備前塩田-柵原間は、1972年9月に単線自動閉塞化されている。廃止時点ではタブレットは使われていなかったはずだが....。)

 

出発進行!!

 色灯式出発信号機が進行現示になって、いざ、発車!!

 "列車"の走行区間は、約300m。速度計を見る限り、最高20Km/h位しか出ない。

 けれども、線路はゆるい上り勾配になっていて、DMH17Cエンジンのあえぎ声も十分堪能できる。

 

エンド交換

 柵原方場内信号機の外方まで進んだところで、エンド交換。ブザによる合図も行われて、もう、これはホンモノの鉄道である。

 ちなみに、旧国鉄の規則では、"駅"の範囲は、上下の場内信号機の間となっている。入換えに伴う車両の移動は、原則として駅構内のみに限られるから、私が試乗したのは、やはり立派な『列車』なのだ....!?

 写真は、折り返し地点から吉ケ原駅方を見たところ。

 林立する場内信号機のひとつが進行現示となっている。やっぱり、"活きている"鉄道は、いい。

 

吉ケ原出発

 保存運転は、吉ケ原駅1番線→場内信号機外方→吉ケ原駅2番線→場内信号機外方→吉ケ原駅1番線の経路で、1回あたり、つごう2往復することになる。

 写真は、2番線から出発してゆくキハ702。

 

吉ケ原到着

 一仕業を終えて、吉ケ原駅1番線に戻った列車。

 終着前の車内アナウンスで、かの旧国鉄標準の気動車オルゴールが鳴ったのには泣かされた。根っからの鉄ちゃん自身が運行する"鉄道"だけに、その演出ぶりは心憎いものがある。

続く


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2002年9月2日制作 2002年9月6日訂補(01)