ラウンドハウスに残る保存機

DD13 381

EF70 70

EF30 21

DD16 16

EF61 201

ターンテーブルを望む

 鉄道部品即売会場の雑踏を背にしてしばらく歩くと、巨大な鉄骨コンクリートの建物が見えてくる。吹田機関区の扇形車庫(ラウンドハウス)だ。ひんやりとした風が吹き抜ける車庫に人影はなく、かつて日本の高度成長を支えた機関車だちがひっそりと眠っていた。
 多少埃を被っているけれど、屋根つきの車庫で大切に保存されている機関車の状態は悪くない。ステンレスボディのEF30などは今にも走り出しそうな感じである。
 この扇形庫には、現在も若干のDLが出入りしているようだが、保存機たちがターンテーブルに載り、本線に進み出ることはない。吹田市内とは思えない静けさの中で、往年の名機は後輩たちの活躍をじっと見守っている。

※当日は庫内に立ち入ることはできなかった。写真はすべて窓から中をのぞくかたちで撮影したもの。

※全国保存鉄道II(日本交通公社刊)によれば、吹田機関区の非公開保存機はつぎのとおり。
 DD13 381(1967・汽車), DD16 16(1972・川重), ED77 2(1967・日立), EF30 21(1968・三菱), EF61 201(1960・汽車-東洋), EF70 70(1965・日立)

(1998.8.3制作) 


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