作業実演

　サハ103の車体が軽々と宙に浮く。圧巻である。
　巨大な2基のクレーンが完全に同期して平行移動するが、いったいどういう仕組みになっているのであろうか。

　架線保守用の"鉄道道路両用車"。一見、普通のトラックのようだが、シャシに鉄輪とジャッキがついている。踏切等を利用して、自動車から"列車"に変身し、目的地まで鉄路を走る。

　営業運転ですり減った車輪を指示通りの形状に削っていく。まったくの無人作業。粉塵や削り屑は、すぐに処理されるようになっている。

　最近の車両は一体型の車輪が使われている。車輪が限度まで摩耗すると新品と交換されるわけだが、自動車みたいなボルト・ナットによる固定ではなく、プレス機を使って、巨大な圧力で車軸に車輪を嵌め込む方式である。

　踏面の金属光沢がなまめかしい。
　台車や車輪といった"足回り"は、故障や欠陥が即座に脱線・転覆につながる最重要部品である。従って、その整備・点検には、細心の注意が払われる。