VX-7は、表示部に132×64dotのドットマトリクス液晶ディスプレイ(LCD)を採用していて、英数字はもちろん、ひらがな・カタカナ、それに約200種類の漢字の表示が可能である。これに、橙色の発光ダイオード(LED)によるバックライトがついている。
実機を手にしてみると、従来の7セグメント式を基本にしたLCDとは、その表現力の差は歴然としている。特に、複雑な機能設定などの場面では、日本語の解説があるから、迷うことがない。また、これらの文字を使って、メモリに記憶させた周波数に名前をつけることができるから、その呼び出しも非常に軽快だ。
ただし、漢字200字というのは、いかにも少ない。
VX-7で使用できるキャラクタは下記のとおりである。[マニュアルより抜粋]
０１２３４５６７８９ ＡＢＣＤＥＦＧＨＩＪＫＬＭ
ＮＯＰＱＲＳＴＵＶＷＸＹＺａｂｃｄｅｆｇｈｉｊｋ
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なにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわ
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ぱぴぷぺぽぁぃぅぇぉゃゅょっアイウエオカキクケコ
サシスセソタチツテトナニヌネノハヒフヘホマミムメ
モヤユヨラリルロワヲンガギグゲゴザジズゼゾダヂヅ
デドバビブベボパピプペポァィゥェォャュョッ愛圧伊
位井育一茨英衛越円遠横岡沖屋温音化歌河火香鹿賀海
柿隔学潟間関菅岩基機気城岐急救九京教橋玉禁金区空
熊栗群郡形警月県原言限庫込古五語口広航高合刻国黒
根佐災埼西坂崎察札沢澤三山四士市止紙滋児時示自七
取手殊酒州秋集十重書小消上新森神水制青静石設仙千
川線船相総送束測続村隊台大第滝単知中庁朝町聴長鳥
定鉄天田電戸都度土島東盗藤道徳特読栃奈縄二日沼濃
能馬売舶八阪飯尾媛百表秒浜富府阜武部幅福分文聞兵
並放芳防北幌本毎万宮無名木谷野葉陽絡梨良林鈴連路
六和
★☆●○の部分は、JIS2バイト文字にないキャラクタ
★：!!
☆：゜Ｆ
●：(音符)
○：(カギつきアンダーバー)
上記以外に外字5文字作成・使用可能
※カタカナの"レ"がないが、これはマニュアルのミスプリントのようである。
漢字は、固有名詞を中心に選択したようで、都道府県名と政令指定都市名は漢字表記が可能である。しかし、広帯域受信機のメモリ内容の表示に必須と思われる表現の多くは、表記不可能である。
メモリ内容表示に必要な表現(赤字のキャラクタが存在しない)
警察 消防 救急 署活系 共通波 基地局 移動局 固定局 携帯局 上り 下り 入換 防護 指令 保守 盗聴 国際ＶＨＦ 簡易
"基"があるのに"移"がなく、"上り"が表現できて"下り"ができないなぞというのは、一体何を考えてんだろうという気がする。メーカーとしては、"必要ならば外字をどうぞ"ということなのだろうが...。
VX-7への文字入力は、基本的に"携帯電話"方式である。
文字入力時の各キーの意味は、次のとおり。
| [V/M] | ： | 文字種指定。ひらがな→カタカナ→英数字→ひらがな→...と順次切り替え。 |
| [HM/RV] | ： | 漢字入力モード |
| [MAIN] | ： | ひとつ前の文字 |
| [SUB] | ： | ひとる後の文字 |
| [○] | ： | 1文字消去 |
| DIAL | ： | カーソル位置の変更 |
| [BAND] | ： | 文字入力の開始・終了 |
| [1]〜[0] | ： | 文字入力 |
英数字モードでは、たとえば[2]を1回押すごとに、候補文字がA→B→C→a→b→c→2→A...と変化する。DIALつまみを回して、カーソル位置を変えれば確定である。ひらがな・カタカナに関しても、同じ要領。問題は濁音・半濁音で、濁点・半濁点キーがないから、[0]を押して、候補"わ"を表示させたあと、[SUB]キーを何度も押して目的の文字を探すことになる。
漢字については、下記のとおり、読みのアタマひと文字をひらがな入力し、[HM/RV]キーを押下したあと、[MAIN]もしくは[SUB]を押して、目的の文字を選択する方式。
<あ>愛圧 <い>伊位井育一茨 <え>英衛越円遠 <お>横岡沖屋温音
<か>化歌河火香鹿賀海柿隔学潟間関菅岩 <き>基機気城岐急救九京教橋玉禁金 <く>区空熊栗群郡 <け>形警月県原言限 <こ>庫込古五語口広航高合刻国黒根
<さ>佐災埼西坂崎察札沢澤三山 <し>四士市止紙滋児時示自七取手殊酒州秋集十重書小消上新森神 <す>水 <せ>制青静石設仙千川線船 <そ>相総送束測続村
<た>隊台大第滝単 <ち>知中庁朝町聴長鳥 <て>定鉄天田電 <と>戸都度土島東盗藤道徳特読栃
<な>奈縄 <に>二日 <ぬ>沼 <の>濃能
<は>馬売舶八阪飯 <ひ>尾媛百表秒浜 <ふ>富府阜武部幅福分文聞 <へ>兵並 <ほ>放芳防北幌本
<ま>毎万 <み>宮 <む>無 <め>名 <も>木
<や>谷野 <よ>葉陽
<ら>絡 <り>梨良林 <れ>鈴連 <ろ>路六
<わ>和
いずれにせよ、文字入力はあまり快適ではない。パソコン連携ソフトウエアの発売が待たれるところである。
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2002年7月3日 制作 2002年7月13日 修正