白骨温泉　新宅旅館

　9年ぶりの白骨温泉再訪。どうせなら...と、厳寒の1月に泊りがけで出かけてみた。

　有名温泉地だけあって、冬場であっても、沢渡からの県道と乗鞍温泉からの林道経由の2ルートでアクセス可能だ。除雪は行き届いているが、無論、路面はテカテカに凍っているから、運転には神経を使う。

　15時すぎにチェックイン。絨毯敷きのロビーでは、既に多くのお客が丹前姿でくつろいでいる。連泊して、ゆったり湯治気分を味わう人が少なくないのであろう。
　長い廊下を歩いて、部屋に案内される。建物自体の造りは、団体客も受け入れる、まあ、どこにでもある温泉旅館で、個人的には、好みではない。

　けれども、大浴場の湯は、さすがは白骨と実感する素晴らしいものであった。
　シンプルな長方形の浴槽がひとつあるだけだが、強い硫化水素臭を帯びた白濁湯が掛け流され、洗い場の床は、白い析出物がこびりついて真っ白になっている。
　露天風呂は、あとで増設されたものらしく、大浴場とはやや離れた場所にある。長い廊下のような通路でつながっているから、裸のままで移動できるが、身体が冷える。
　こちらにも、筧から白いにごり湯が豊富に注がれており、雪景色と冷たい空気を感じながらの入浴を楽しめる。

　食事は、朝夕ともに食事処でいただくシステム。信州牛の朴葉焼きやリンゴのグラタンなど、地元食材を使った料理が並んだ。

　設備の整った宿に泊まって、いい湯につかる。温泉初心者にもお勧めできる宿だと思う。

お気に 入り指数:★★★★☆