由布院温泉 泰葉


夕食の一品

 由布院温泉の温泉旅館。ウリは、"青湯"と呼ばれる淡いブルーの濁り湯である。

 由布院市街から塚原温泉に向かう県道沿いにある建物は、会社の保養所を思わせるシンプルなもの。これに、九州一円で増殖している擬似古民家ふう木造食事棟や貸切家族湯、足湯が増築されている。
 ロビーには、大きな暖炉がしつらえてあり、小さなカウンターバーもある。小洒落たホテルのような雰囲気だが、田舎を演出する増築部分とは相容れないと思う。

 やはり保養所のような、わりと質素な客室で旅装を解いたあと、さっそく温泉を賞味してみる。

 石張りの浴室には、小振りな浴槽がひとつ。ガラス扉の先には、これまた小柄な岩風呂がある。
 黒御影石張りの内湯は、浴槽自体の色の影響か、灰色っぽい感じだが、露天風呂は、息をのむような淡青色。その湯に身を委ねると、すぐに全身の皮膚がぬめぬめになってきた。
 良質の重曹泉と同じ感触だが、いったん石鹸で身体を洗ったあとの再入浴でも、同じぬめりを感じる。重曹泉のぬめぬめ感は、入浴者の皮脂が関係しているといわれるが、これはどういうメカニズムなのだろう。

 ちょっと狭いが、宿泊客専用の家族湯もある。コンクリート製の浴槽内部は木張りになっていて、こちらのほうがその湯の色がわかりやすい。

 もちろん、これらすべての浴槽が源泉かけ流しであることは言うまでもない。

 食事は、朝夕ともに食事棟でとるシステム。個室ではないが、高いパーテーションで仕切られていて、落ち着いた雰囲気である。
 夕食の席に着くと、ワゴンを押したバーテンダーが目の前でシェーカーを振り、食前酒を提供してくれた。"これからどんな料理が出てくるのだろう..."とワクワク感をいっそう盛り上げてくれる、気の利いた演出だ。
 内容は和洋折衷の創作懐石で、質量ともにじゅうぶんであった。

 他にあまり例をみない、ツルスベ感をもったブルーの濁り湯は、女性ウケすること間違いなし。彼女・奥様との由布院旅行には、超オススメである。

お気に入り指数:★★★★★

施設DATA
温泉名 由布院温泉
施設名 泰葉
施設の種別 旅館
所在地 〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上1270-48(→地図)
電話番号 0977-85-2226
公式・参考サイト 杜の湯 ゆふいん泰葉
由布市 観光情報(由布市)
由布院温泉観光協会(公式サイト)
営業時間 (宿泊で利用)
料金 (宿泊で利用)
無料の備品 ボディーソープ・シャンプー・ドライヤー・バスタオル・タオル・館内着・綿棒・化粧品
浴場施設 内湯、露天風呂、家族湯
駐車 可能
入浴日 2012年9月22日
備考 <0391>

温泉DATA
源泉名 ゆふいん泰葉 杜の湯(湧出地:大分県由布市湯布院町川上1270-48)
泉質 ナトリウム-塩化物泉[低張性-アルカリ中酸性-高温泉]
泉温 98.4℃(気温:6.6℃)
湧出量 測定せず(掘削530m自噴)
知覚的試験 無色・澄明・微弱硫化水素臭・殆ど無味
pH値 9.0(25℃)
ラドン 2.0×10-10キュリー/Kg未満
密度 0.9996g/cm3(20℃)
蒸発残留物 1.791g/Kg(110℃)
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 2.007g/Kg
分析年月日 2011年3月9日
情報源 ロビーの掲示(温泉分析書のコピー)
1Kg中の成分

  
陽イオン mg
リチウムイオン 0.7
ナトリウムイオン 499.0
カリウムイオン 34.4
カルシウムイオン 1.1
アルミニウムイオン 0.5
陽イオン合計 535.7
陰イオン mg
フッ化物イオン 2.3
塩化物イオン 531.0
臭化物イオン 1.5
水酸化物イオン 0.2
硫化水素イオン 0.2
硫酸イオン 107.0
炭酸水素イオン 136.0
炭酸イオン 99.6
陰イオン合計 877.8

非解離成分 mg
メタケイ酸 567.0
メタホウ酸 25.9
メタ亜ヒ酸 0.7
硫酸 0.0
リン酸 0.0
非解離成分合計 593.6
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 0.0
遊離硫化水素 0.0
溶存ガス成分合計 0.0

 



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制作:2013年08月24日 修正:2013年08月25日