湯平温泉 金の湯


大湯源泉


湯平温泉街

 その名のとおり、湯平温泉の旗艦的存在の外湯。

 花合野川に面した建物は、鉄筋造の洒落たもの。けれども、その設備はあっけないほど質素、換言すれば貧弱である。管理人は常駐せず、"賽銭箱"が置かれているのみ。売店はもちろん、飲み物の自販機もない。

 浴室には、長方形の浴槽がひとつだけ。写真を見ると、浴槽・洗い場ともに土でできているような感じだが、実は褐色のコンクリート仕上げである。

 お湯は、橋本温泉と同様のかすかな硫化水素臭を伴うもの。掲げられた温泉分析書も同じであったから、多分、集中配湯システムから供給される、湯平デフォルトのお湯だと思う。もちろん、かけ流しであることは言うまでもない。

 相変わらず入浴者はごく少なく、ゆっくりかけ流しの湯につかることができた。

 建物の向かいには、"大湯源泉"と称するモニュメントがある。金の湯にあわせた外観だが、目玉の足湯にはお湯が張られていなかった。
 隣は、コンクリートの基礎だけが残る妙な空き地。あとで調べたら、かつて湯平でも屈指の老舗旅館があった場所だという。この旅館は、2012年1月の火事で全焼。黄昏の温泉街にとっては、まさしく泣きっ面に蜂の出来事である。

 ただ、それでもあえて辛口の評価をするならば、外湯や源泉のモニュメントなど、"お上"が関わる"ハコ"の整備は進んでいるものの、温泉街としてそれを十二分に活かしているとは言いがたいと感じる。
 前述の空き地も、古い建物が軒を寄せ合う温泉街にあっては貴重なイベントスペースのはずで、お客を楽しませる催しなどに活用できるのではないか。

 若い力で、由布院とは違った、歴史と風情を感じる温泉街に再生されることを祈りたい。

お気に入り指数:★★★★☆

施設DATA
温泉名 湯平温泉
施設名 金の湯
施設の種別 日帰り入浴施設
所在地 〒879-5112 大分県由布市湯布院町湯平(→地図)
電話番号 (不詳)
公式・参考サイト 大分県・湯平温泉(ゆのひら)のホームページです。
営業時間 06:00〜22:00
料金 200円
無料の備品 (とくになし)
浴場施設 内湯
駐車 可能(温泉街から離れた場所に無料駐車場あり)
入浴日 2012年09月22日
備考 <0390>

温泉DATA
源泉名 湯ノ平中鶴2号(湧出地:大分県由布市湯布院町湯平字ナクサコ1099番3)
泉質 ナトリウム-塩化物泉[低張性-弱アルカリ性-高温泉]
泉温 81.9℃(気温:4.6℃)
湧出量 (測定せず)
知覚的試験 微弱黄褐色・微弱白濁・無味・弱硫化水素臭
pH値 8.4(24℃)
ラドン 2.0×10-10Ci/Kg未満
密度 0.9990g/cm3(20℃)
蒸発残留物 1.776g/Kg(110℃)
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 1.882g/Kg
分析年月日 2009年2月19日
情報源 脱衣場の掲示(温泉分析書のコピー)
1Kg中の成分

  
陽イオン mg
リチウムイオン 1.4
ナトリウムイオン 559.0
カリウムイオン 25.7
マグネシウムイオン 1.6
カルシウムイオン 19.9
ストロンチウムイオン 1.0
バリウムイオン 0.1
陽イオン合計 608.7
陰イオン mg
フッ化物イオン 1.8
塩化物イオン 663.0
臭化物イオン 1.8
硝酸イオン 0.4
硫化水素イオン 0.3
硫酸イオン 95.1
炭酸水素イオン 303.0
炭酸イオン 12.0
陰イオン合計 1077.4

非解離成分 mg
メタケイ酸 178.0
メタホウ酸 18.3
メタ亜ヒ酸 0.3
非解離成分合計 196.6
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 0.0
遊離硫化水素 0.0
溶存ガス成分合計 0.0

 



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制作:2013年08月24日 修正:2013年08月24日