椿温泉　椿はなの湯

　2010年4月にオープンした、"温泉つき"の道の駅。

　国道42号線を串本方面に向かうと、椿温泉の高層リゾートマンションを過ぎたあたりの、道路海側にある。
　温泉浴場を併設した道の駅は少なくないが、この椿はなの湯は、小さな日帰り浴場そのものが道の駅となっている、ちょっと異色の存在だ。

　木造平屋のシンプルな建物は、玄関を入ってすぐ右が受付。小さなカウンターだけの飲食コーナーがあるが、昼食どきのみの営業となっている。

　石張りの浴室には、長方形の内湯と小さな槙風呂があるのみ。屋外に通じる引き戸があるが、その先は休憩用の縁台があるだけで、露天風呂はない。

　タイル貼りの浴槽に満たされる湯は、かすかな硫化水素臭を伴う透明なもの。有名な旅館冨貴には及ばないけれど、肌にヌメリを感じる上質のお湯だ。不審な吸い込み口は見当たらず、堂々のかけ流しである。
　槙風呂には非加熱の源泉がそのまま注がれていて、源泉の繊細な感触を堪能できる。つい居眠りをしてしまいそうな心地よさだが、一人しか入れないから、互いに譲り合って楽しみたい。

　予期されたことではあるのだが、洗い場には、資生堂の高級洗髪料"TSUBAKI"が置かれていた。誰でも無料で使える。

　広い駐車場があるので、ドライブで通りがかったときは、是非立ち寄られるとよい。お風呂に入る時間がない方には、建物の右手奥に無料の足湯もある。

お気に入り指数:★★★★☆