鷹の巣温泉　鷹の巣館

　鷹の巣温泉鷹の巣館は、山形県境にも近い岩船郡関川村にある温泉旅館。

　荒川に架かるつり橋を渡ると、直線を基調としたシャープな印象の建物(本館)があった。『秘湯を守る会』のレトロな提灯との対比が面白い。

　客室は、専用の風呂を備えた離れが主体。しかし、私たちが案内されたのはこの建物の2階の部屋であった。さっそく、大浴場でその湯を賞味することにする。

　石張りの浴場には、タイル張りの浴槽がひとつ。あまり大きなものではないが、弱い硫化水素臭を伴った透明感のあるお湯がかけ流しになっている。
　扉をあけたところに、小さな半露天風呂もある。内湯からの捨て湯と新湯が注がれる仕組みで、結構なオーバーフローがあるから、その鮮度は高い。

　食事はすべて部屋食。
　旬の山菜を使った先付け、岩船港で揚がった新鮮な刺身がとくに旨かった。村上牛の小ぶりなステーキもつく。

　関西はもちろん、首都圏からもアプローチは良くないが、そのぶん、日常の喧噪を忘れてのんびり過ごせる温泉宿だと思う。

　お気に入り指数:★★★★☆