東郷温泉 寿湯 |
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東郷温泉は、鳥取県湯梨浜町にある温泉地。
明治初期、東郷湖のほとりに温泉が発見されたのがそのはじまり。1960年代に絶頂を極めたが、今は湖を望む眺めのいい場所に数軒の旅館が残るだけだ。かつて、多くのお客が降り立ったであろうJR松崎駅はひっそり閑としており、観光地らしい雰囲気はない。 さて、この地には、その湯をかけ流しで賞味できる、ゲロ渋系の公衆浴場がある。 駅のすぐ近くにある農協系スーパーの向かい、『理容シミズ』という看板がかかった建物の左に、ひと一人がやっと通れる狭い通路がある。ここを入ると、右手にぼろっちい湯屋が見えてきた。暖簾もなければ看板もなく、営業時間の掲示がなければ、これが公衆浴場とは気づくまい。 タイル張りの浴室には、ほぼ正方形の、やや深い浴槽があって、透明な湯がかけ流しになっている。70℃もの高温泉で、適当に加水して入る仕組み。先客はおらず、少し硬い感触の新鮮な湯を愉しめた。 脱衣場で火照った身体を冷ましていたら、鉱泉使用許可書(原本)が目に入った。何と1929年(昭和4年)5月22日付の書類である。書類に記された名義は清水さん。先ほどの理容店は、きっとそのお孫さんあたりが営んでいらっしゃるのではないか。 かくも長い歴史を誇る寿湯だが、最近は近くにできた町立老人福祉センターの浴場に行く人が多いらしい。番台を守るおばちゃんによれば、『いつやめようかと思っている』とのこと。 ゲロ渋系極上湯に興味をお持ちの方は、お急ぎになったほうが良いかも知れない。 お気に入り指数:★★★★☆
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制作:2011年08月28日 修正:2011年08月28日