奥薬研温泉 夫婦かっぱの湯 |
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奥薬研温泉は、むつ市大畑町から、大畑川に沿って遡ったところにある温泉だ。 近隣の下風呂温泉や恐山温泉が、荒々しい白濁硫黄泉であるのに対して、こちらは穏やかな単純温泉。無料の露天風呂が有名だが、深刻な事情(?)で今年(2010年)春から入浴ができない状態となっていて、奥薬研地区でひと風呂浴びることができるのは、ここだけである。 大畑川をはさんで、深いヒバの森を望む場所に、広い岩風呂がある。かすかにゴムが焦げたような匂いがする、淡いトパーズ色のお湯がかけ流しになっている。今は、山々は勢いを失った緑に覆われているが、あとひと月もすれば、目にも鮮やかな紅葉を眺めながらの入浴となるのであろう。 建物内には、食堂と畳敷きの休憩室があって、ラーメンや丼物程度の軽食も摂れる。 恐山を開山したあと、かの地に向かった円仁慈覚大師は道に迷い、足を踏み外して大怪我をした。河原で身体を休めていたところ、河童が現れ、大師を連れ去った。 なめらかな湯に身を任せていたら、目の前の大畑川を河童が走り去ったような気がした。 お気に入り指数:★★★★☆
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元祖かっぱの湯
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レストハウス内に掲示された東奥日報の切り抜きによれば、『外からまる見え』『混浴』の元祖かっぱの湯・隠れかっぱの湯(いずれも無料)は、公衆浴場法や青森県公衆浴場規則に違反するとの指摘で、2010年春以降、入浴できない状態になっているという。
現地に行ってみると、いずれもロープが張られて立ち入ることができないようになっていた。 とは言え、自噴の温泉だから、管理者の意思とは関係なく湯船には相変わらず適温の湯が溢れている。こっそりお湯につかっている人も少なからずいるようであった。 地元自治体が管理する"元祖"については改修の上再開、"隠れ"については、土地を管理する下北森林管理署が撤去の方向で検討しているとのことだが、自然の中の野趣溢れる温泉とおおらかな入浴習慣がみちのくの湯の魅力のはず。 法は法として、そこは大人の対応ができなかったものかと思う。 |
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制作:2010年10月26日 修正:2010年10月26日