かなや明恵峡温泉

　和歌山県有田川町にある日帰り入浴施設。
　修理川(しゅりがわ)に沿う国道480号線から急な坂道を上がったところに、一瞥しただけで公営とわかるモダンな建物がある。

　玄関を入ると、高い天井のロビーがあって、売店や食堂が併設されている。

　2か所の浴場は、1週間ごとの男女入れ替え制。私が訪れたときは、ロビーから向かって手前の浴場が男湯となっていた。
　石張りの浴室には、長方形の浴槽がひとつ。広いガラス窓から、新緑の山々を眺めながらの入浴を愉しめた。洗い場は、仕切り板と混合水栓のついた豪華仕様である。
　屋外には、大きめの露天岩風呂があって、外気に触れながらの湯浴みができる。畳敷きの縁台が用意してあり、裸のまま、ゴロンと横になることもできる。

　これらの浴槽に満たされるのは、地下600mから汲み上げる冷鉱泉。総硫黄・フッ化物イオン・メタホウ酸の含有量から温泉に該当する、いわゆる規定泉。無論、加温・循環式だが、なかなかいいお湯だ。

　pH:9.2、炭酸イオン:42mg/Kgの値から予想される通り、肌がぬめるのがわかる柔らかなお湯で、口に含むとしっかりした硫化水素臭も感じる。

　畳敷きの無料休憩スペースがあって、湯上がりはゆっくり休むことも可能だ。
　岩盤浴(1,500円)もあったが、これは可搬式の簡易サウナみたいな奴で、雰囲気的にあまりぞっとしない。

お気に入り指数:★★★★☆