　百合居温泉　百合居温泉仮設共同浴場

ブルーシートの建物が百合居温泉

　長野県栄村は、千曲川(信濃川)の県内最下流にある村である。

　千曲川の支流である中津川沿いに『秋山郷』と称する温泉地帯があるが、百合居温泉はそこから少し離れた飯山線沿いに1995年に掘削された新しい温泉で、主として地元の人たちの浴用に供されている。

　目立つ案内標識は一切見当たらないから、予めネットで情報収集しないことにはアクセス困難であろう。JA北信州みゆき栄出張所裏の、プレハブ小屋がそれである。管理人は常駐せず、地元の人以外は"賽銭箱"に料金を自主投入するシステムとなっている。

　浴槽と浴室の床は、手作り感溢れるのコンクリートの打ちっぱなし。そこに、ナフタリンのような匂いを伴う透明な湯がかけ流しになっている。陽はまだ高いが、地元のお年寄りが次々とやってきて、結構な盛況ぶりである。

　あとで気づいたことだが、多くの人は、徒歩でやって来る様子。長野県は、一人あたりの高齢者医療費が全国最低だが、よく身体を動かして、ゆっくりいい湯につかることが健康の秘訣かも知れないと思う。

お気に入り指数:★★★★☆