吉松温泉　吉松駅前温泉

　JR肥薩線吉松駅前にある温泉入浴施設。駅の真正面で、同駅改札口から正真正銘徒歩1分で到達できると思う。

　新建材を纏った真新しい建物だが、もとは温泉付きの駅前旅館で、2004年に日帰り入浴施設として再出発したとのこと。

　石張りの浴室には、2つの浴槽があり、湯口のある奥の浴槽が熱め、手前のそれがぬるめとなっている。

　地下480mから湧き出る湯は、無色透明のサラリとしたもの。匂いや味はなく、さっぱりした浴感だ。もちろん、かけ流しである。恐らくは、日本で駅からもっとも近いかけ流し温泉浴場ではないかと思う。

　肥薩線吉松駅は1903年開業。現在はローカル線どうしのささやかな接続駅にしか過ぎないが、かつては鹿児島本線(現在の肥薩線)と日豊本線(現在の吉都線)が分岐する大ジャンクションであった。

　駅前には、かつてこの駅を根城に活躍した蒸気機関車(C55 52)が展示されているほか、肥薩線の歴史を紹介した資料館もあるので、湯上がりに見物されるとよいだろう。

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