白岩温泉　伊豆市中伊豆交流センター　白岩の湯

　首都圏の観光地というイメージが強い伊豆だが、素朴な共同浴場や地元の人向けの温泉浴場も少なくない。

　当初は、伊豆でも屈指の"鄙び"を誇る小川温泉共同浴場でひと風呂浴びるつもりであったが、現地に行くと、『改装のため休業』の張り紙。やむを得ず、近くにある公営の温泉公衆浴場に入ってみることにした。

　いかにも公営施設然とした、鉄筋コンクリート平屋の建物。
　受付のおじさんに入浴料を払うと、何も言わないのに貴重品ロッカーの鍵を貸してくれた。こちらの身分は、とうにお見通しなのだろう。

　タイル張りの浴室には、扇形の浴槽がひとつ。大人5〜6人が入れば満員の小さなもの。循環式だが、オーバーフローもそこそこある。
　お湯は、無色透明の芒硝泉。さっぱりした肌触りだ。湯口に鼻を近づけると、かすかに特有の鉱物臭がある。

　私以外のお客はみな顔見知りのようで、休日の昼下がり、湯につかりながらの世間話に花が咲く。

　風呂上がりには、畳敷きの休憩室でゆっくり休める。

お気に入り指数:★★★☆☆