頓原温泉リフレッシュセンター

　三瓶山周辺に湧く炭酸泉のひとつ。

　"塩ケ口の炭酸泉"として、古くからその存在が知られており、明治時代には、湯治場が設けられ、瓶詰めの炭酸水("琴引水")も売られていたのだという。
　大正末期にいったん廃業したが、1960年代に町営保養所(琴引荘)として復活。2007年春、高齢者福祉施設併設の日帰り温泉としてリニューアルオープンした。

　シンプルな切妻屋根の建物。浴室はごく狭く、洗い場ブースはわずか3つしかない。
　大人4〜5人が入れば満員になる小さな石張りの浴槽には、茶色の温泉水が満たされている。循環装置はなく、純然たるかけ流し。冷鉱泉だから加熱しているが、味見をすると舌がピリピリし、手足の先からじわーっと暖まる炭酸泉特有の感触を味わうことができる。湯口から注がれる湯は透明で、ピリピリ感はもっと強い。

　こぢんまりとしたロビーには、畳敷きの休憩室もあるので、ゆっくり横になって休むこともできる。

　広島と松江を結ぶ国道54号線からほんの少し脇道に入った場所で、交通の便もよい。質素な施設だけれど、お勧めである。

お気に入り指数:★★★★☆