筋湯温泉 うたせ湯

 筋湯温泉は湧蓋山の東南麓に湧く温泉。958年開湯というから、相当の古湯でもある。

 鉄筋造の少々くたびれた旅館などもあって、温泉街はちょっと元気がない感じだけれど、点在する外湯は日帰り入浴客で賑わっていた。

 温泉街の中心にあるうたせ湯は、当温泉の主力商品とも言える外湯。
 入口脇の自販機でメダルを買い、回転式のゲートに投入して入場する、ちょっと変わったシステムになっている。自動改札機のように、大人と子供を識別する機構はないから、入浴料は大人も子供も一律である。

 驚く程狭い脱衣場・洗い場に比して、浴槽は相当に広いものであった。湯船の向こう側には、目玉の打たせ湯がずらりと並んでいる。
 私は、打たせ湯=肩に当てるものと思い込んでいたのだが、ここでは、うつ伏せに寝そべって、背中や腰、ふくらはぎに当てている人もいる。どうやらこれが正しい打たせ湯の使い方らしい。

 お湯は、無味無臭の単純温泉。
 温泉分析書によれば、源泉所在地は九州電力八丁原発電所と同一。発電所の蒸気井から"おすそ分け"してもらったものかも知れない。
 非常になめらかな感触の湯で、長くつかっていても疲れなかった。

 浴場自体に飲食施設はないが、向かいの雑貨店兼土産物屋で飲み物などを売っている。

お気に入り指数:★★★★☆

施設DATA
温泉名 筋湯温泉
施設名 うたせ湯
施設の種別 日帰り入浴施設
所在地 大分県玖珠郡九重町大字湯坪字筋湯640番地2(→地図)
電話番号 ---
公式・参考サイト 筋湯温泉へようこそ!!
営業時間 06:00〜21:30
料金 5歳以上:300円
無料の備品 鍵つきロッカー
浴場施設 内湯、打たせ湯
駐車 徒歩5分程度の場所に公共無料駐車場あり
入浴日 2008年05月17日
備考 <0286>

温泉DATA
源泉名 うたせ湯(湧出地:大分県玖珠郡九重町大字湯坪字八丁原601番地)
泉質 単純温泉[低張性-中性-高温泉]
泉温 44.0℃(気温:13℃)
湧出量 ---
知覚的試験 無色・澄明・無臭
pH値 7.1
ラドン ---×10-10キュリー
密度 0.9985g/cm3(20℃)
蒸発残留物 0.642g/Kg(110℃)
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 0.678g/Kg
分析年月日 2004年10月13日
情報源 脱衣場の掲示
1Kg中の成分

  
陽イオン mg
リチウムイオン 0.9
ナトリウムイオン 171.0
カリウムイオン 25.6
アンモニウムイオン 0.5
マグネシウムイオン 1.1
カルシウムイオン 5.0
マンガンイオン 0.2
陽イオン合計 204.3
陰イオン mg
フッ化物イオン 0.3
塩化物イオン 253.0
臭化物イオン 0.7
硫酸イオン 67.7
炭酸水素イオン 25.0
陰イオン合計 346.7

非解離成分 mg
メタケイ酸 112.0
メタホウ酸 14.7
メタ亜ヒ酸 0.0
非解離成分合計 126.7
溶存ガス成分 mg
遊離炭酸 26.0
遊離硫化水素 0.0
溶存ガス成分合計 26.0

 


 旅の情報

九州電力八丁原発電所

 筋湯温泉街のすぐ近くにある地熱発電所。

 55,000KWの発電機2基があり、総出力110,000KW。これは、ひとつの地熱発電所としては我が国最大である。

 個人でも、事前申し込みなしで見学可能とのことで、うたせ湯に入るまえに訪問してみた。ホールで施設紹介のDVDを見たあと、専属のガイドが発電所内を案内してくれる。

 それによると、当発電所は、地下3,000m付近まで穿った井戸から得た高温・高圧の蒸気でタービンを回し、あとに残った温水は再び地中に戻される仕組みになっている。
 還元水が滝のように降り注ぐ冷却塔は圧巻。轟音をたてている蒸気タービンと発電機(写真下)は、思ったより小さかったが、それでも一般家庭16,000戸相当の電力を作り出す。


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制作:2008年05月25日 修正:2008年06月03日