加賀井温泉 一陽館 |
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長野市松代に湧く温泉。松代温泉と実質的には同じ温泉地だが、元湯にあたるこの施設だけが別の温泉名を名乗っている。 長野道長野ICからほど近いところ、田畑と住宅が入り交じった一角に、その施設があった。初訪問である旨を告げると、温泉の概要や入浴のきまりを説明してくれる。 それによると、建物は1930年に作られた歴史あるもの。源泉はボーリングによる自噴で、源泉の真上に浴槽がある施設は、全国でもそう多くはないという。温泉文化を守るため、シャワーなどの設置はなく、身体に着いた温泉成分を洗い流さないことが肝要。 源泉が湧出しているところを見せてもらったが、細かい泡を伴った湯が勢いよく吹き出していた。 まずは男女別の内湯に入ってみる。 析出物でまっ茶色になった浴槽には、さっき見た源泉から、静かにお湯が注がれている。灰緑色のその湯は、口に含むと、猛烈な金気と塩味の中に、炭酸ガスのしゅわしゅわを感じる。 開放的な露天風呂は2つの浴槽がある。混浴で、女性に限って水着着用可。内湯と同じ源泉らしいが、空気に触れる機会が多いのか、まっ茶色に濁った湯だ。みな、じいっと目を瞑って、湯に浸かっている。戦前までは、温泉に行くことは病気療養と同義であったらしいが、こういう姿を見ると、確かにここにはその伝統が残っていると感じる。男性客に限って言えば、内湯よりこちらの人気が高いようであったが、炭酸泉の感触は少なく、個人的には、内湯のほうが効きそうな気がする。 いろんな意味で個性が強い温泉。好き嫌いが分かれると思うが、私はおおいに気に入った。 お気に入り指数:★★★★☆
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制作:2007年7月20日 修正:2007年7月29日