ひめしゃがの湯

飛騨牛陶板焼定食と下呂麦酒

 下島温泉は、岐阜県下呂市(旧益田郡小坂町)にある温泉。

 療養効果が高いとされる炭酸泉が湧き、古くから湯治場として知られていたという。同じ旧小坂町内にあった湯屋温泉・濁河温泉とともに、小坂温泉郷として国民保養温泉地に指定されている。

 現在、2軒の旅館があるが、1995年にオープンした公営浴場"ひめしゃがの湯"で、日帰り入浴を愉しむことにした。

 国道41号線から、小坂川に沿って遡ること7Km余。深い緑のなかに、トンガリ屋根をもった建物があった。
 玄関先には茶色い析出物が堆積した飲泉場があり、透明な水が間欠的に噴き出している。口に含むと強い金気とピリピリした炭酸を感じた。

 浴室はシンプルなタイル張り。サウナや蒸し風呂もあるが、温泉ファンにとっての目玉は何といっても源泉浴槽であろう。炭酸を感じる源泉が非加熱のままかけ流しになっている。泉温は24.3℃。まったくの水風呂だが、暫く浸かっていると、手足の指先がほのかに暖かくなるのがわかる。二酸化炭素の水溶液には血管を拡張する作用があるので、四肢末梢の血流が増えたのだ。

 主浴槽は、加熱した温泉水のかけ流し。目にも鮮やかなオレンジ色の湯だ。色のついた濁り湯は好みが分かれるが、白湯の泡風呂が別に設けられているのも気が利いている。

 露天の岩風呂にも温泉水が使われていて、森の匂いを嗅ぎながらの湯浴みを楽しめた。

 館内には食堂もあって、本格的な食事をとることもできる。
 地元の食材を使った『飛騨牛陶板焼定食』(1,800円)とちょっと内緒で地ビール『下呂麦酒』を奮発したが、いずれもなかなか美味であった。(ただし、営業時間が短いので、要確認!)

 個性的な源泉をそのまま賞味させてくれる、公営浴場らしからぬ公営浴場。お勧めである。

お気に入り指数:★★★★☆

施設DATA
温泉名 下島温泉
施設名 ひめしゃがの湯
施設の種別 日帰り入浴施設
所在地 〒509-3111 岐阜県下呂市小坂町落合1656(→地図)
電話番号 0576-62-3434
公式・参考サイト 南飛騨国際健康保養地巌立峡ひめしゃがの湯(御嶽と温泉と滝の町飛騨小坂ホームページ)
営業時間 10:00〜21:00(最終受付 20:30)
料金 大人:700円[600円]、小学生:350円[300円]
※[ ]内は平日。
無料の備品 ボディーソープ・シャンプー・鍵つきロッカー・ドライヤー
浴場施設 内湯、源泉浴槽、ジャグジー、サウナ、蒸し風呂、露天風呂など
駐車 可能
入浴日 2007年6月3日
備考 <0255>

温泉DATA
源泉名 ひめしゃが1号(湧出地:岐阜県下呂市小坂町落合241番地の1)
泉質 ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉[等張性-中性-冷鉱泉]
泉温 24.3℃(気温:18.2℃)
湧出量 ガスを伴い強い圧力で間欠的に吹き上げる為測定困難
知覚的試験 ---
pH値 6.84
ラドン ---×10-10キュリー
密度 ---g/cm3(20℃/4℃)
蒸発残留物 5.144g/Kg(110℃)
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 8.297g/Kg
分析年月日 1989年9月29日
情報源 脱衣場の掲示
1Kg中の成分

  
陽イオン mg
ナトリウムイオン 1988.3
カリウムイオン 145.0
マグネシウムイオン 29.0
カルシウムイオン 53.8
アルミニウムイオン 2.0
マンガンイオン 1.1
鉄(II)イオン 27.5
陽イオン合計 2246.7
陰イオン mg
フッ素イオン 2.6
塩素イオン 956.9
硫酸水素イオン 0.2
硫酸イオン 31
炭酸水素イオン 4864.1
陰イオン合計 5854.8

非解離成分 mg
メタケイ酸 134.5
メタホウ酸 60.9
メタ亜ヒ酸 0.9
非解離成分合計 195.6
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 503.6
遊離硫化水素 0.3
溶存ガス成分合計 503.9

 


岐阜県に戻る

戻る


Copyright (C) 2007 Heian Software Engineering. Allrights Reserved.

制作:2007年6月13日 修正:2007年6月20日