長島温泉　オートレストラン長島

　国道23号線(名四国道)沿いにある、(主として)プロドライバー向けの休憩施設。

　浴室は思ったより広くて、黄色く透き通った湯をなみなみと満たした主浴槽が2つある。湯口から注がれる湯に鼻を近づけると、わずかにゴムが焦げたような匂いがした。
　完全なかけ流し専用設計で、湯口がある浴槽から溢れた湯が、2番目のぬるめ浴槽に入り、さらに排水口に流れ出る仕組み。単純な機構で、2つの浴槽の温度を変えていることに感心した。
　オジサン御用達のサウナと水風呂もあるが、石鹸・シャンプーは配置されていない。

　屋外には、露天岩風呂と檜の樽風呂がある。こちらもともにかけ流し。外気に触れながら爽快な入浴が楽しめる。

　源泉温度が高いため、若干の加水をしているそうだが、循環・加熱・消毒剤の投入は行っていない。贅沢なお湯の使い方をしており、微塵の風情も感じられない外観とは裏腹に、浴場自体は温泉ファンにもじゅうぶん満足できるものだと思う。

　終夜営業の軽食堂とゲームコーナー、マッサージコーナーがあるが、ゆったりくつろげる場所がないのが難点。あるいは、宿代わりに利用する客を排除するためかも知れないけれど。

　木曽三川の河口付近に湧く長島温泉は、1963年、天然ガスの試掘中に見つかったのがその始まり。いわゆる温泉街はなく、巨大温泉リゾート施設のほかに、小規模な日帰り入浴施設や共同浴場が水田と工場が混在する殺風景な場所に散在している。

お気に入り指数:★★★★☆