えちごせきかわ温泉郷(雲母温泉)　上関共同浴場

　関川は、新潟県の北東端に位置する静かな村である。荒川に沿って5つの小さな温泉地が点在しており、これらを総称してえちごせきかわ温泉郷と呼ぶ。

　日帰り入浴施設としては、国道113号線の道の駅関川に公営の新しい温泉センター『ゆ〜む』があるが、味わい深い共同浴場に入ってみた。

　国道から高瀬温泉に入る交差点のすぐ近くに、鉄筋コンクリートの建物がある。浴場であることを示す表札はなく、完全に地元の人たち向けの施設であることがわかる。管理人は常駐せず、緑色の箱に100円玉を入れる仕組み。

　タイル張りの浴室には、たたみ3枚ほどの広さの浴槽がひとつ。無色透明なお湯が掛け流しになっている。湯口から吹き出す源泉は高温で、触れると火傷しそうだ。別にビニールパイプが引かれ、加水による温度調節をしている。

　前述のごとく、源泉そのものの味見は不可能だが、浴槽のお湯を口に含むと。わずかな塩味を感じた。なめらかな感触のいい湯である。

　幹線道路沿いにあって交通の便は良いが、観光施設ではないので、節度をもった利用を心がけたい。

お気に入り指数:★★★★☆