天橋立温泉 智恵の湯


無料の足湯

天橋立駅と特急タンゴエクスプローラー

 北近畿タンゴ鉄道(KTR)天橋立駅前にある日帰り入浴施設。駅改札口を出て右側すぐのところにある。

 古風な外観の純木造建築だが、2003年3月に完成したばかりで、内部は空調もよく効き、至極快適である。2組の浴室があり、男女交代で利用できる。この日、男湯となっていたのは、露天風呂つきのほうであった。

 浴室の木戸をあけると、白い豆タイル張りのクラシックな意匠の洗い場が目に入る。浴室に限らず、建物全体が古い日本家屋をイメージした落ち着いた雰囲気となっており、観光施設としての配慮が伺える。

 主浴槽はコンクリート製で、四方が木張りの壁に囲まれ、部屋全体が湯船になっているようにも見える。

 浴槽の真ん中に置かれるのは、木製の"智恵の輪"。近くにある智恩寺(日本三文殊のひとつ)の境内にある輪灯籠を模したものだそうだ。ホンモノには、その輪をくぐると知恵が授けられるといういい伝えがあるが、このオブジェをくぐるのはちょっと難しいだろう。

 露天風呂はご覧のようなシンプルなものだが、浴槽はかなり深い。あまり広くはないが、解放感はなかなかのものであった。

 事前にネットで調べたところ、"肌がぬるぬるする重曹泉"というレポートが多かった。しかし、脱衣場の掲示では、泉質は食塩泉となっている。循環式だが、加水はされておらず、口に含むと強い塩味を感じた。ぬめりはそれほど強くない。
 天橋立温泉は、1999年に掘り当てられた新しい温泉で、源泉地は駅のすぐ横である。ロビーに掲げられた温泉分析書(2004年9月)によると、溶存物質:16.27g/Kgの高張性温泉で、鉄分や放射能の含有も多い。以前の温泉成分表(☆はっぴーぱらだいす☆)では、かなりピュアな重曹泉ということになっているので、短期間で泉質が大幅に変わってしまったとみえる。
 海沿いにある新興温泉では、揚湯に伴って次第に塩分濃度(Clイオン含有量)が上昇する現象がしばしば見られるらしいから、まあ、別に驚くことではないのだが。(温泉の科学)

 板張りの休憩室があって、湯上がりはゆっくり寛ぐことができる。無料の足湯もあるから、列車の待ち時間に手軽に温泉気分を味わうのもいいだろう。

 KTRは、旧国鉄宮津線と未成の宮福線を引き継いだ第三セクター。開業後に電化工事を行って、大阪や京都からの直通特急を走らせている。KTRの乗客は、天橋立駅で下車する際に申し出ると、割引券を貰えるので活用されるとよいだろう。

 鉄道の便は抜群にいいが、専用駐車場はないからマイカー利用の場合は注意が必要である。


天橋立駅で配布される割引券

お気に入り指数:★★★☆☆

施設DATA
温泉名 天橋立温泉
施設名 智恵の湯
施設の種別 日帰り入浴施設
所在地 〒626-0001 京都府宮津市文珠640-73(→地図)
電話番号 0772-22-1515
公式・参考サイト 天橋立温泉 智恵の湯
宮津市ホームページ
天橋立観光協会
天橋立観光協会 文珠支部ホームページ
北近畿タンゴ鉄道
営業時間 10:00〜22:00(最終受付 21:00、第1・3水曜日定休(ゴールデンウイーク・お盆・祝日の場合は営業))
料金 大人:600円、子供:300円
※北近畿タンゴ鉄道利用者は、大人:500円
無料の備品 ボディーソープ・シャンプー・鍵つきロッカー・ドライヤー
浴場施設 内湯、露天風呂
駐車 なし(付近の有料駐車場を利用)
入浴日 2005年08月14日
備考 <0156>
加水:なし、加熱:あり、循環、消毒剤使用

温泉DATA
源泉名 天橋立温泉(湧出地:京都府宮津市字文殊小字宮ノ下303番1)
泉質 含弱放射能・鉄(II)-ナトリウム-塩化物泉[高張性-中性-低温泉]
泉温 32.2℃(気温:29.3℃)
湧出量 80.1L/min(動力)
知覚的試験 黄褐色・微蛋白濁・微腐臭・塩味
pH値 6.87
ラドン 37.4×10-10キュリー
密度 1.0102g/cm3(20℃)
蒸発残留物 17.012g/Kg
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 16.27g/Kg
分析年月日 2004年9月16日
情報源 脱衣場・ロビーの掲示(温泉分析書のコピー)
1Kg中の成分

  
陽イオン mg
リチウムイオン 1.1
ナトリウムイオン 5058
カリウムイオン 121.5
アンモニウムイオン 0.2
マグネシウムイオン 495.9
カルシウムイオン 364.3
ストロンチウムイオン 5.4
マンガンイオン 6.7
鉄(II)イオン 36.4
陽イオン合計 6090
陰イオン mg
フッ素イオン 3.8
塩素イオン 8667
臭素イオン 30.5
ヨウ素イオン 0.3
硝酸イオン 0.2
硫酸イオン 1192
炭酸水素イオン 241.6
陰イオン合計 10135

非解離成分 mg
メタケイ酸 35.5
メタホウ酸 8.0
非解離成分合計 43.5
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 31.5
溶存ガス成分合計 31.5

 


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制作:2005年8月14日 修正:2005年8月18日