別所温泉　石湯

　別所温泉の外湯のひとつ。

　真田幸村隠しの湯とも伝えられ、地面から一段掘り下げられた位置にある岩風呂は、原始的な足下湧出の浴槽を彷彿させるものがある。

　以前は、岩のすき間から湯が沸き出していたという話もあるが、現在は離れた場所にある源泉(別所温泉デフォルトの4 号源泉)からのパイプ送湯となっている。
　循環式とのことだが、新湯投入量(男女あわせて55L/min)も多く、お客が少なかったためもあろうが、浴槽のお湯はかけ流しの大師湯よりもむしろ新鮮な印象をもった。強い硫黄臭をもつなめらかな湯で、ほとんど無色透明である。

　荘厳な外観だが、最近改築されたものだけに、石張りの洗い場は清潔かつ快適な仕様だ。
　玄関先には飲泉所が設けられている。その標石は、真田太平記の作者・池波正太郎氏の筆によるものだという。

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