平野やまとの湯

　JR関西本線平野駅から徒歩圏内にあるスーパー銭湯。真新しいスーパーやファミレスなどが集った一角にあり、恐らく、工場跡地か何かの再開発だろうと思う。

　玄関先には、温泉井戸の構造を記した掲示がある。"やまとの湯"共通のものだが、私のような温泉ファンには、楽しく嬉しい情報源だ。
　それによると、温泉井戸の深さは800m。こう書くと、遥か地底から温泉を汲み上げているように思えるが、実は井戸の水面は地下32.7mのところにあり、同88mのところにポンプが設置されているに過ぎないのだという。
　考えてみれば、地下800mにある温泉水には物凄い圧力がかかっているはずで、そこに地表から穴を穿てば、(ある程度の高さまでは)温泉水が勝手に上昇するのは当然である。
　温泉井戸の掘削深度にばかり気をとられていた私にとって、少々意外な"発見"であった。

　さて、平野やまとの湯の浴場は建物2階にある。内湯は、主浴槽("廣野六七石"と命名されている)のほか、ジャグジー、ドライサウナ、蒸し風呂、水風呂がある。露天エリアはあまり広いものではなく、岩風呂とつぼ湯2つが置かれているだけだが、たっぷりとしたごろ寝スペースがあるのが嬉しい。

　全浴槽に加水なしの温泉水が使われているそうだが、泉質自体は溶存物質:0.416g/Kgの単純温泉。ほんのわずかに褐色がかった湯で、味や匂いはない。陰イオンの主体は炭酸水素イオンで、水道水より若干なめらかな印象があるが、正直言って特徴的な浴感はなかった。

　ロビーには、かなり広い飲食スペースと、マッサージ、理髪店などの定番施設が揃っている。

お気に入り指数:★★☆☆☆