鶴の湯温泉


うめ振興館(右)と紀州備長炭振興館(左)

 2004年10月、和歌山県南部町と南部川村が合併し、みなべ町が誕生した。

 旧南部川村は、高級梅干しの原料として名高い南高梅と、これまた高級燃料として有名な紀州備長炭の産地として知られている。

 私が旧南部川村を訪れたのは、3月上旬。既にシーズンは過ぎていたけれど、むらの至るところで、淡いピンク色の花をつけた梅林を見ることができた。みなべの"梅"と"炭"については、それぞれ立派な資料館があるので、ぜひ一度見学されることをお勧めする。

 さて、前置きが長くなったが、みなべ町営鶴の湯温泉は、旧南部川村の山あいにある宿泊施設である。浴場は、宿泊棟とは別棟の建物にあるので、日帰り入浴者も気軽に利用できる。

 露天風呂は、端正な石張り。大きな屋根が架かっているが、目隠し塀が低いため、深い山々の緑を愛でながら解放感ある入浴を楽しめる。タイル張りの内湯はそれほど広いものではないが、こちらも大きな窓から、まるで桃源郷のようなのどかな山村風景を眺めることができる。
 ただし、露天風呂と内湯は少し離れていて、一旦服を着ないと相互の移動ができない。

 泉質は、含二酸化炭素-ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉。溶存物質:7.349g/Kgというかなり濃いもので、加熱の上、内湯と露天風呂の双方で使用されている。
 うぐいす色に濁った湯で、匂いはほとんどない。浴槽吸い込み口の有無は確認できなかったが、オーバーフローも多く、恐らくは掛け流しだろうと思う。

 駐車場に温泉汲み場があり、自由に持ち帰りができる。ここで味見をしたが、舌にビリビリと炭酸を感じる鉱泉水で、強い金気と苦味があった。

 風呂上がりには、広いロビーと畳敷きの休憩室でくつろぐことができる。無料の茶湯サービスがあるのも嬉しい。宿泊施設だが、予約不要で利用できる食堂もある。

お気に入り指数:★★★★☆

施設DATA
温泉名 鶴の湯温泉
施設名 鶴の湯温泉
施設の種別 町営宿泊施設
所在地 和歌山県日高郡みなべ町熊瀬川47(→地図)
電話番号 0739-75-2616
参考サイト みなべ町ホームページ
営業時間 11:00〜19:00(毎週火曜日定休(祝日と2月をのぞく))
料金 大人:500円、小学生及び70歳以上・身体障害者:300円、幼児:無料(入湯税を含む)
無料の備品 ボディーソープ・シャンプー・鍵つきロッカー・ドライヤー・化粧品
浴場施設 内湯、露天風呂
駐車 可能
入浴日 2005年3月10日
備考 <0114>

温泉DATA
源泉名 新鶴の湯温泉(湧出地:和歌山県日高郡南部川村熊瀬川18番地の5)
泉質 含二酸化炭素-ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉
泉温 22.5℃(気温:24.2℃)
湧出量 97L/min(動力揚湯 5.5馬力)
知覚的試験 無色、微弱混濁にて、無臭、強い収斂味を有する。
pH値 6.7
ラドン ---×10-10キュリー
密度 1.003g/cm3(25℃/4℃)
蒸発残留物 4.760g/Kg(130℃)
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 7.349g/Kg
分析年月日 2003年5月22日
情報源 ロビーの掲示(温泉分析書のコピー)
1Kg中の成分

  
陽イオン mg
水素イオン 0.1未満
ナトリウムイオン 1326.0
カリウムイオン 22.2
マグネシウムイオン 256.4
カルシウムイオン 221.4
鉄(II)イオン 5.5
マンガンイオン 0.4
アルミニウムイオン 0.2
陽イオン合計 1832.0
陰イオン mg
フッ素イオン 0.1未満
塩素イオン 6.9
硫化水素イオン 0.1未満
硫酸イオン 0.1未満
炭酸水素イオン 5443.0
炭酸イオン 2.2
水酸イオン 0.1未満
チオ硫酸イオン 0.2
メタケイ酸水素イオン 0.1未満
メタホウ酸イオン 0.1未満
陰イオン合計 5452.0

非解離成分 mg
メタケイ酸 38.6
メタホウ酸 26.0
非解離成分合計 54.6
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 1740.0
硫化水素 0.1未満
溶存ガス成分合計 1740.0

 


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制作:2005年3月10日 修正:2005年3月28日