吉岡温泉 吉岡温泉館


"株湯"
吉岡温泉の源泉地


源泉地の揚湯ポンプ

 鳥取市内から、クルマで十数分のところにある温泉。田んぼの真ん中、狭い旧道の両側に小規模な旅館が十数軒、軒を寄せ合うように並んでいる。

 吉岡温泉館は、そんなささやかな温泉街の中心にある外湯。と言っても、観光客を迎えるような雰囲気はない。タオルや石鹸の販売もなく、実質的には、ジモティー専用の共同湯である。

 質素な脱衣場から浴室に入ると、青いタイル張りの浴槽が目に入る。
 お湯は、わずかに白濁した単純泉で、恐ろしく熱い。息をこらえるようにして、そろりそろりと身体を浸ける。ざば〜っとお湯が溢れる掛け流しだけの贅沢。しかし、3分とガマンができなかった。
 それほどまでに熱い湯なのだが、湯上がりは妙にさっぱりしていて、すうっと汗が引く不思議な泉質であった。

 風呂上がりに温泉街を散歩していると、コンクリート製のモニュメントを見つけた。"株湯"といい、吉岡温泉の源泉地らしい。
 その写真を撮っていたら、作務衣を着たおじさんに声をかけられた。
 温泉旅館のご主人とお見受けする彼の話によれば、吉岡温泉の湯脈は地下数mのところにあって、今でもわずかながら自噴しているところがあるとのこと。
 以前は木管を使って給湯していたが、1999年に5億円とかけて施設を一新した。ポンプで汲み上げたお湯は一旦タンクに入れた後、各旅館や一般家庭に配湯されている。
 『興味があるのだったら...』と、マンホールの蓋を外して源泉地の中を見せてくれたが、2基のポンプが低く唸っているだけであった。

 最後に、温泉館の湯があまりに熱いことを話したところ、『ああ、あれね。この辺の人は、みんな45度くらいの湯に浸かってるから...。40度くらいにしたら、地元の人から苦情が来るんですよ。』との答えが返ってきた。

お気に入り指数:★★★★☆

施設DATA
温泉名 吉岡温泉
施設名 吉岡温泉館
施設の種別 日帰り入浴施設
所在地 〒680-1442 鳥取県鳥取市吉岡温泉町749(→地図)
電話番号 0857-57-0555
参考サイト いなば温泉郷
営業時間 08:00〜22:00
料金 大人:200円、小人:100円
無料の備品 (なし)
タオルや石鹸の販売もないので、注意!
浴場施設 内湯、家族風呂(別料金)
駐車 7台(乗用車)
入浴日 2004年9月20日
備考 <0079>


温泉DATA
源泉名 源泉所在地:鳥取市吉岡温泉町吉岡温泉新設集湯槽
泉質 単純泉[弱アルカリ性-低張性-高温泉]
泉温 50.8℃(気温:11.7℃)
湧出量 ---
知覚的試験 無色、無味、無臭
pH値 8.2
ラドン 1.8×10-10キュリー
密度 0.9986(20℃/4℃)
蒸発残留物 0.4224g/Kg(130℃)
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 0.500g/Kg
分析年月日 1999年2月9日
情報源 ロビーの掲示(温泉分析書のコピー)
1Kg中の成分
     

    

陽イオン mg
ナトリウムイオン 117.7
カリウムイオン 3.1
マグネシウムイオン 0.2
カルシウムイオン 15.8
鉄イオン 0.1
リチウムイオン 0.2
アルミニウムイオン 0.3
陽イオン合計 137.4
陰イオン mg
フッ素イオン 4.2
塩素イオン 74.3
臭素イオン 0.0
硫酸イオン 103.8
炭酸水素イオン 106.9
炭酸イオン 0.0
陰イオン合計 289.2

非解離成分 mg
メタケイ酸 70.7
メタホウ酸 3.0
メタ亜ヒ酸 0.1
非解離成分合計 73.8
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 0.0
遊離硫化水素 0.0
溶存ガス成分合計 0.0

 


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制作:2004年9月23日 修正:2004年9月23日