音の花温泉


『音の花にぎり』

 生駒市にある日帰り入浴施設。

 いわゆるスーパー銭湯とは一線を画したゆったり系の造りで、地元農産物の販売所も併設されている。公営ではないことは確かだが、しかし、民間らしい派手な宣伝もなく、いったい誰が経営してるのかと思う。

 脱衣場から浴室に踏み入れると、大きな主浴槽、気泡風呂がある。しかし、これは付属施設みたいなもので、浴槽の湯も、どうも水道水っぽい感じがする。温泉ファンなら、広いガラス窓の先に見えている露天風呂に向おう。

 巨大な木造屋根が架けられているので解放感はいまひとつだが、奈良県内では、最大級の露天風呂であることは疑いがない。
 無色透明のお湯は滑らかな感触で、肌にはじゅうぶんなぬめりを感じる。湯口から注がれる新鮮な湯に鼻を近づけると、特有の鉱物臭があった。味はない。
 湯船の中に巨岩が配されていて、猿沢池のカメのごとく、入浴中に横になれる。これはなかなか秀逸な設計だ。

 屋内だけでなく、露天風呂の周囲にも洗い場がズラリと並んでいて、キャパはじゅうぶん。ただし、ボディーソープやシャンプーの備え付けはないので注意されたい。

 湯上がりには、ロビーにある食堂で一杯やれる。
 券売機で食券を買うセルフ式食堂。見かけはあまりぱっとしないが、本職の寿司職人がいるらしく、供されるメニューはかなり本格的である。『音の花にぎり』(1,000円)を食べたが、ネタも厚くて、非常に旨かった。
 再入浴も可能なシステムなので、食事と併せて愉しまれるとよいであろう。

(2004年11月28日追記)
 11月末に再訪したら、ロビーに温泉分析書が掲げられていたので、温泉DATAを修正した。
 溶存物質1.0.31g/Kgは、温泉法の規定にギリギリ滑り込みといったところだが、ほとんど純粋な重曹泉であることに注目されたい。肌すべすべ・しっとり・サッパリの浴感は、私好みだ。

お気に入り指数:★★★☆☆

施設DATA
温泉名 音の花温泉(ねのはなおんせん)
施設名 音の花温泉
施設の種別 日帰り入浴施設
所在地 〒630-0226 奈良県生駒市小平尾町1008-12(→地図)
電話番号 0743-76-3530
公式サイト ---
営業時間 09:00〜23:00(最終受付 22:30)
料金 大人:700円、小人(小学生以下):300円、3歳以下:無料。
無料の備品 鍵つきロッカー・ドライヤー
石鹸・シャンプーの設備はない。
浴場施設 内湯、気泡風呂、露天風呂、ドライサウナ、水風呂
駐車 可能
入浴日 2004年9月9日, 2004年11月28日
備考 <0074>

温泉DATA
源泉名 音の花温泉(湧出地:奈良県生駒市小平尾町1008-11
泉質 ナトリウム-炭酸水素塩温泉[低張性-弱アルカリ性-高温泉]
泉温 45.3℃(気温:28℃)
湧出量 100L/min(掘さく・動力揚湯)
知覚的試験 無色透明弱甘味殆ど無臭 ガス発泡有り
pH値 8.4
ラドン 4.63×10-10キュリー
密度 0.9991g/cm3(4℃)
蒸発残留物 0.690g/Kg(110℃)
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 1.0.31g/Kg
分析年月日 2000年8月30日
情報源 ロビーの掲示(温泉分析書)
1Kg中の成分

 

陽イオン mg
ナトリウムイオン 274.6
カリウムイオン 3.3
マグネシウムイオン 0.7
カルシウムイオン 1.9
鉄(II)イオン 0.2
マンガン(II)イオン 0.05以下
アルミニウムイオン 0.2
陽イオン合計 280.9
陰イオン mg
フッ素イオン 2.0
塩素イオン 8.7
硫酸イオン 4.9
炭酸水素イオン 635.2
炭酸イオン 48.0
陰イオン合計 698.8

非解離成分 mg
メタケイ酸 45.2
メタホウ酸 6.4
メタ亜ヒ酸 0.01以下
非解離成分合計 51.6
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 0.1以下
溶存ガス成分合計 ---

 


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制作:2004年9月9日 修正:2005年1月21日