ひよし温泉　スプリングスひよし

　水資源機構・日吉ダムのすぐ下流にある公営のスポーツリラクゼーション施設。1998年10月のオープンだそうである。

　桂川の両岸に、前衛的な白い建物が並んでいる。
　手前がウェルカムプラザと称するエリアで、特産品販売店とレストランがある。その奥、桂川を渡ったところがルフレッシュプラザというスポーツ施設。温水プールや体育館、グランドゴルフ場、そして浴場がある。

　ポロシャツ姿の受付嬢からロッカーキーを受け取り、浴室へ。
　端正な石張りの泡風呂と打たせ湯が目に飛び込んでくるが、この湯は恐らくは温泉ではない。目指すべきは、その先にある露天風呂だ。

　楕円形のモダンな浴槽に、カフェオレ色に濁った温泉水が満たされている。磯の香を思わせるごく弱い匂いがあり、口に含むと猛烈に塩っぱい。常連客の話では、温泉の色は日によって大きく変わり、今日は普段よりずうっと濃いという。浴場の掲示によると、この色と香りは、地下1,500m付近にある凝灰岩質に由来するものだそうだ。
　温泉成分の詳細は示されていなかったが、鉄分を含んだ強食塩泉である。Naイオン:10g/Kg、Clイオン:18g/Kgは、ほぼ海水の食塩濃度に匹敵する。海から遠く離れた丹波で、これほど濃い食塩泉が出るとは奇異な感じを受けるが、かつてこの地には、マンガンをはじめとする多くの鉱山があったという(→丹波マンガン記念館)から、あるいはそれに関連した成因かも知れない。

　食塩泉は、いつまでも身体がポカポカする冬向きの温泉である。夏場の今日は、浴後の火照りが嫌で、最後に水風呂にさっと浸かって浴場をあとにした。

　ロビーの休憩スペースは広く、セルフ式の飲食コーナーがある。お品書きを見たが、ごく簡単なメニューだけで、本格的な食事はウェルカムプラザにあるレストランを利用したほうが良さそうだ。

　施設の性格とその外観から、あまり期待はしてなかったが、予想外に個性的な湯に大満足した。
　モダンなスポーツ施設ゆえ、しっとりとした風情に欠けるのが難点だが、この秋にはリフレッシュ工事が始まるらしいので、それに期待したいと思う。

お気に入り指数:★★★☆☆

施設DATA
温泉名	ひよし温泉
施設名	スプリングスひよし
施設の種別	日帰り入浴施設
所在地	京都府船井郡日吉町字中小字宮ノ向8番地(→地図)
電話番号	0771-72-1526
公式サイト	http://www.springs-hiyoshi.co.jp/
営業時間	10:00〜21:00(最終受付 20:30) 水曜日及び12月29日から31日定休、水曜が祝日の場合は、翌日定休。
料金	大人:650(800)円、小人(3歳以上小学生以下):350(450)円 プール利用込みは、大人:1,000(1,200)円、小人:600(700)円 ※()内は、土日祝日料金
無料の備品	ボディーソープ・シャンプー・鍵つきロッカー・ドライヤー
浴場施設	内湯、打たせ湯、露天風呂、サウナ、水風呂
駐車	可能
入浴日	2004年8月5日
備考	<0060>

1Kg中の成分

　 　　　

　　　　

陽イオン mg ナトリウムイオン 10,707

陰イオン mg 塩素イオン 18,174