築地戎湯


脱衣場にあったPR

 兵庫県尼崎市にある温泉銭湯。

 この温泉銭湯も、周囲は真新しい規格住宅ばかりだ。そして、歯が抜けたように、未だ雑草に覆われた空き地が点在する。
 先の震災では、古い木造家屋が多数崩壊して街の風景が一変した訳だが、そこで大きな影響を受けたのが公衆浴場である。結果的に内風呂のない世帯は皆無となり、客数は激減した。多くの銭湯が廃業に追い込まれるなかで、いくつかの浴場主は、"温泉"という新たな付加価値に生き残りを賭けた。こうして生まれたのが、阪神間の温泉銭湯なのだ。

 瓦葺きの建物は、恐らく震災後の新築で、またピカピカ。規模こそ小さいものの、最近のトレンドを巧みに採り入れた設計で、今をときめくスーパー銭湯に通じるものがある。公定銭湯料金340円の入浴券をフロントに差し出して、いざ、浴場へ。

 脱衣場に入ると、広いガラス窓の向こうに、うぐいす色の湯を満たした露天風呂がデーンと見える。温泉ファンの心理を読んだ、なかなか憎い演出ではないか。着衣を脱ぐのももどかしく、掛かり湯をして早速ざっぶ〜ん。

 かすかに鉱物臭・硫化水素臭を有するお湯は、非常になめらか。分類上は単純温泉だが、重曹成分が比較的多く、さっぱりした夏向きの湯だ。排水口には、オーバーフローした湯がごーごー音をたてて流れ込んでおり、脱衣場の掲示に偽りはないと思われる。

 内湯は、白を基調とした清潔なタイル張り。かなり深い温泉浴槽と水風呂、泡風呂、サウナ(別料金)がある。洗い場の数もじゅうぶんで、銭湯らしからぬシャワー付き混合水栓が奢られていた。

 ロビーはかなりゆったりした造りで、アルコールを含んだ簡単な飲食もOK。大阪市内からも近く、オススメの温泉銭湯と言えよう。

お気に入り指数:★★★★☆

施設DATA
温泉名 築地戎湯
施設名 築地戎湯
施設の種別 銭湯
所在地 兵庫県尼崎市築地本町2-40(→地図)
電話番号 06-6481-5019
参考サイト 湯あそびネットワーク
営業時間 10:00〜24:00(土日祝日は07:00から)
毎月第2・4木曜日定休(祝日の場合は営業)
料金 大人:340円、中人:130円、小人:60円(公定銭湯料金)
サウナ(バスタオルつき)は別途280円
無料の備品 鍵つきロッカー
※ドライヤーは有料
浴場施設 温泉浴槽、泡風呂、サウナ、水風呂、露天風呂など
駐車 可能
入浴日 2004年7月19日
備考 <0055>


温泉DATA
源泉名 戎の湯(湧出地:兵庫県尼崎市築地本町二丁目40番)
泉質 単純温泉[低張性-弱アルカリ性-高温泉]
泉温 42.6℃(気温:31℃)
湧出量 430L/min(掘削・動力揚湯)
知覚的試験 僅微黄色透明殆ど無味無臭
pH値 8.1(ガラス電極法)
ラドン ---×10-10キュリー
密度 0.9985g/cm3
蒸発残留物 0.284g/Kg
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 0.438g/Kg
分析年月日 2001年7月19日
1Kg中の成分
     

    

陽イオン mg
ナトリウムイオン 98.2
カリウムイオン 1.4
マグネシウムイオン 0.9
カルシウムイオン 3.2
鉄(II)イオン 0.4
アルミニウムイオン 0.3
陽イオン合計 104.4
陰イオン mg
フッ素イオン 0.1
塩素イオン 10.7
臭素イオン ---
ヨウ素イオン ---
硫化水素イオン 0.2
硫酸イオン <0.1
炭酸水素イオン 262.4
炭酸イオン 1.2
陰イオン合計 274.6

非解離成分 mg
メタケイ酸 59.0
メタホウ酸 <0.1
非解離成分合計 59.0
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 4.4
遊離硫化水素 <0.1
溶存ガス成分合計 4.4

 


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制作:2004年7月19日 修正:2004年7月20日