六甲おとめ塚温泉


温泉掘削に使用されたピット(刃先)


店名の由来である乙女塚
万葉の昔から知られる前方後方墳らしいのだが...。

 震災後に再建された住宅が立ち並ぶ一角にある温泉銭湯。

 1階の脱衣場で裸になったあと、階段を上って2階の浴室に行く都市型の造りで、機能本位の浴槽には風情のカケラもない。けれども、そこに注がれるお湯そのものは、トリプルAであると断言できる。

 誇らしげに掲げられた温泉分析書によれば、泉質はナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉。480L/minもの豊富な湯量で、かずかな硫黄臭を帯びたうぐいす色の湯が、加水も加熱もされないまま、タイル張りの露天風呂に掛け流しにされている。
 溶存物質:1,169mg/Kgとさほど濃い温泉ではないのだが、その温度とpHの関係からか、いわゆる"泡付き"がすごい。湯船に入って1分もしないうちに、全身にびっしりと細かい気泡が付着する。良質かつ新鮮な源泉を大量に使える温泉でなければ味わえない贅沢だ。

 この極上湯を是非ともお目にかけようとデジカメを手に30分近く粘ったのだが、結局1枚も撮影できなかった。次から次へと入浴客が現れ、シャッターチャンスがなかったからである。そりゃそうだろう。こんないい湯に、公定銭湯料金のみで入浴できるのである。
 その代わり、と言っては何だが、温泉掘削に使用されたピット(刃先)の実物が展示されていたのでお目にかける。昨今の新しい温泉の大半はボウリングで得られたものだが、温泉掘削に用いられる道具を見る機会は稀である。

 ロビーには、セルフ式の軽食堂があって、軽く一杯やれる。陽の高い時刻に呑んでる人はいなかったけれど、夜はさぞ賑わうのだろう。

 この日(4月11日)、男湯となっていたのは、"神楽の湯"。女湯の"益荒男の湯"には、岩風呂風の露天風呂があるとのこと。偶数日には、"益荒男の湯"が男湯となる旨の掲示があった。

お気に入り指数:★★★★☆

施設DATA
温泉名 六甲おとめ塚温泉
施設名 六甲おとめ塚温泉
施設の種別 銭湯
所在地 〒657-0033 兵庫県神戸市灘区徳井町3-4-14(→地図)
電話番号 078-851-2228
参考サイト 湯遊びネットワーク
営業時間 06:00〜翌01:00(無休)
料金 大人:340円、中人:130円、小人:60円
入浴料+サウナ利用料金+貸しバスタオル+ハンドタオル+石鹸・シャンプー・リンスのついた"手ぶらセット"は840円。
無料の備品 鍵つきロッカー
浴場施設 内湯、露天風呂、ジェットバス、サウナ(別料金340円)等
駐車 可能(36台)
入浴日 2004年4月11日
備考 <0037> 軽食コーナーあり


温泉DATA
源泉名 六甲おとめ塚温泉 乙女の湯(湧出地:兵庫県神戸市灘区徳井町三丁目4番41)
泉質 ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉[低張性-弱アルカリ性-温泉]
泉温 41.1℃(気温:22℃)
湧出量 480L/min(掘削・動力揚湯)
知覚的試験 淡緑色透明殆ど無味無臭、ガス発泡有り
pH値 7.5
ラドン ---×10-10キュリー
密度 0.9990g/cm3(20℃/4℃)
蒸発残留物 0.862g/Kg(110℃)
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 1.169g/Kg
分析年月日 2002年5月1日
1Kg中の成分
     

    

陽イオン mg
ナトリウムイオン 306.8
カリウムイオン 4.8
マグネシウムイオン 4.4
カルシウムイオン 15.8
鉄(II)イオン 0.4
マンガンイオン <0.05
アルミニウムイオン 0.8
陽イオン合計 333.0
陰イオン mg
フッ素イオン 0.2
塩素イオン 244.8
臭素イオン ---
ヨウ素イオン ---
硫化水素イオン ---
硫酸イオン <0.1
炭酸水素イオン 471.1
炭酸イオン 0.6
陰イオン合計 716.7

非解離成分 mg
メタケイ酸 109.3
メタホウ酸 10.1
非解離成分合計 119.4
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 9.7
遊離硫化水素 <0.1
溶存ガス成分合計 9.7

 


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制作:2004年4月11日 修正:2004年4月11日