奥水間温泉


飲泉場

 大阪と和歌山を隔てる和泉山脈には、小規模な温泉が点在している。

 奥水間温泉もそのひとつで、貝塚からクルマで十数分の場所とは思えない山あいの一軒宿だ。
 大阪府下に多い"温泉料理旅館"とでも言うべき形態の施設で、宿泊あるいは食事付きの入浴が基本。単なる入浴だけの利用は、平日に限られる。

 旅館らしい丁重な対応のフロントで入浴料を払って、さっそく浴場へ。

 内湯はシンプルな石張りで、温泉成分が沈着してベージュ色に変色している。お湯そのものは、ほぼ無色透明。さっと掛かり湯を浴びて湯船に飛び込むと、すぐに肌がぬめっとしてきた。温泉DATAをご覧になればわかる通り、かなり濃い重曹泉である。
 冷鉱泉なので当然加熱しているが、関西らしいぬるめの湯温で、ゆっくりお湯を愉しむことができる。

 飲用の許可も受けており、非加熱の源泉がちょろちょろと出る飲泉場もある。試しに舐めてみたところ、味は特に感じなかったが、かずかに硫化水素臭がした。

 内湯は、一部の天井がサンルーフになっている。大きな1枚ガラスの窓を通して渓谷が望めるようにもなっていて、解放感はなかなかのものだ。申し訳け程度のものではあるが、一応露天風呂もあった。

 冒頭にも書いたとおり、本来は"旨いものを食べて、いい湯につかる"ための施設である。
 ロビーに掲げられたお品書きを見たが、本格的な懐石料理がコースで供される。重曹泉はさっぱりした浴後感が特徴だから、今度は新緑の季節に水間鉄道で訪れて、料理・ビールと併せて賞味したいと思う。
 無論、相応の出費は覚悟せねばならないけれど...。

お気に入り指数:★★★★☆

施設DATA
温泉名 奥水間温泉
施設名 奥水間温泉
施設の種別 旅館
所在地 〒597-0102 大阪府貝塚市木積3159 (→地図)
水間鉄道水間駅から、概ね1時間に1本の路線バスあり。
電話番号 0724-78-8511
公式サイト http://www.okumizuma.jp/
営業時間 11:00〜19:00(外来入浴のみの営業時間、休日・休前日・繁忙期は不可)
料金 大人:1,300円、子供(0〜12歳):800円(税別)
無料の備品 ボディーソープ・シャンプー・鍵つきロッカー・ドライヤー・化粧品
浴場施設 内湯・露天風呂
駐車 可能
入浴日 2004年3月25日
備考 <0033>


温泉DATA
源泉名 奥水間温泉
泉質 ナトリウム-炭酸水素塩泉[中性-低張性-冷鉱泉]
泉温 16.5℃(気温:16.5℃)
湧出量 ---
知覚的試験 ---
pH値 ---
ラドン ---
密度 ---
蒸発残留物 ---
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 1529mg/L
分析年月日 1982年12月7日
1Kg中の成分
     

    

陽イオン mg
ナトリウムイオン 339.3
カリウムイオン 8.0
アンモニウムイオン 0.1
マグネシウムイオン 5.4
カルシウムイオン 27.8
第一鉄イオン 1.9
陽イオン合計 382.5
陰イオン mg
フッ素イオン 3.4
塩素イオン 30.8
メタリン酸イオン 0.4
炭酸水素イオン 946.9
炭酸イオン 1.2
陰イオン合計 982.7

非解離成分 mg
メタケイ酸 119.1
メタホウ酸 44.6
非解離成分合計 163.7
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 102.5
溶存ガス成分合計 102.5

 

浴場に掲げられた適応症

 正式に飲用の許可を得ているところはあまり多くない。
 しかし、重曹泉が"肥満症"や"糖尿病"に効くというのは、どういう根拠なのだろう....。


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制作:2004年03月25日 修正:2015年11月23日