入之波温泉 山鳩湯

 

 奈良・橿原から、国道169号線を約50Km。入之波(しおのは)温泉は、大迫ダム湖畔にひっそりと湧く秘湯である。

 泉質は、ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉。残存物質4.139g/Kgという濃い温泉が毎時27KLも自噴しているのだ。

 内湯には、直径10cm程の鉄パイプから源泉がドバドバと注がれ、そこから流れ出た湯が露天風呂に入る仕組み。露天風呂から溢れた湯は、そのままダム湖に放流される。当然、循環はされていないが、若干の加熱はしている模様だ。

 成分分析表によれば、多量の炭酸水素イオン・遊離二酸化炭素が含まれるが、スベスベ感やシュワシュワ感はあまりない。むしろ、カルシウム粒子のザラついた感じが強い。
 それほど古い温泉ではないが、浴槽には既に大量のカルシウムが堆積している。これほど多量の堆積物は、北海道の二股ラジウム温泉でしか見たことがない。
 去年暮れから、滑らかなアルカリ性単純温泉にばかり入っていたので、いかにも強烈な印象が残る湯であった。

 入之波温泉には、この山鳩湯のほかに公営のホテル(五色湯)がある。こちらはまったく異なる泉質(単純泉)らしいので、時間があればその違いを確かめてみるのも面白いと思う。

■お気に入り指数:★★★★☆


施設DATA
温泉名 入之波温泉
施設名 山鳩湯
施設の種別 旅館
所在地 〒639-3611 奈良県吉野郡川上村大字入之波391(→地図)
電話番号 07465-4-0262
公式サイト http://www.yamabatoyu.yoshino.jp/
営業時間 10:00〜17:00(日帰り入浴・火曜日定休)
料金 大人:600円、子供:400円(日帰り入浴料金)
無料の備品 ボディーソープ・シャンプー
休憩 可能(じゅうたん敷きの休憩室あり)
食事 可能(15:00まで)
宿泊 可能
浴場施設 内湯、露天風呂
駐車 可能
入浴日 2004年2月1日
備考 奈良県川上村公式サイト

温泉DATA
源泉名 入之波温泉中村源泉
泉質 ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉[中性-低張性-温泉]
泉温 39.6℃(気温:23.5℃)
湧出量 27000L/h
知覚的試験 無色透明、甘味で硫化水素臭を有し、数時間後、淡黄褐色に着色する。
pH値 6.6
ラドン ---
密度 0.999
蒸発残留物 3.02g/Kg(110℃)
溶存物質総計(ガス性のものを除く) 4139mg/Kg
分析年月日 1988年4月11日
1Kg中の成分
     

    

陽イオン mg
ナトリウムイオン 685.0
カリウムイオン 93.5
マグネシウムイオン 42.0
カルシウムイオン 388.0
鉄イオン 7.25
マンガンイオン 0.36
リチウムイオン 4.60
ストロンチウムイオン 2.60
バリウムイオン 1.0
アンモニウムイオン 0.3
アルミニウムイオン 1.2
陽イオン合計 1,225
陰イオン mg
フッ素イオン 1.20
塩素イオン 771.0
臭素イオン 2.5
炭酸水素イオン 1,972
硝酸イオン 0.01
陰イオン合計 2,746

 

非解離成分 mg
メタケイ酸 153.2
メタホウ酸 14.8
非解離成分合計 168.0
溶存ガス成分 mg
遊離二酸化炭素 768.3
溶存ガス成分合計 768.3

 
温泉分析書(一部)
毎時27,000L=毎分450L!!(ドラム缶2本強)


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制作:2004年2月1日 修正:2004年2月6日