ラーメン 350円(税込)
深夜の国道9号線をドライブ中、たまたま立ち寄った道の駅で、懐かしい自販機を見つけた。ラーメン・うどん・そば等の麺類をその場で調理・販売する機械である。
かつては、ドライブインなどでしばしば見かけたけれど、最近は目にする機会がほとんどない。私は、この手のB級食べ物大好き人間なので、思わずコインを投入してしまったことは言うまでもない。
27秒の待ち時間ののち、目の前に出てきたのは、透き通った淡白なスープがかかった醤油ラーメンであった。具は、厚めのチャーシュー3枚とメンマ、荒めに刻んだ青ネギだ。350円にしては、案外イケる味、そして、内容である。
写真は3枚とも2005年1月1日撮影
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この機械、富士電機という自販機大手メーカーの作品である。
ごらんのとおり、待ち時間の表示には、ニシキー管という特殊なネオン管が使われている。現在、一般的に使われている"日の字"形のLED(発光ダイオード)素子が普及する以前に開発された表示デバイスで、恐らくは30年以上現役なのではあるまいか。
イラストが描かれた電照看板がついているのが常で、商品写真が示されたものは見たことがない。これがこの機械の、ある種のいかがわしさの源となっていると思うのだが、ネットで調べてみると、実は結構芸の細かいことをやってのける機械らしいことがわかった。
この自販機、実は冷凍品をチンして売ってるのではないのである。
専用のドンブリに麺と具をセットして冷蔵しておき、注文があると、これをゆがいたうえで、スープをかけて提供する仕組みらしい(佐原商店(秋田県中心のうどん・そば自動販売機 つやっちページ))。従って、提供する商品の内容(麺や具の種類、スープの味付けなど)は、設置者が独自に決めることができる。それゆえ、画一的な商品写真が表示されていないのだ。
冷凍品の自販機の場合、専用冷凍食品の生産が止まった時点で"営業終了"だが、この機械は、専用のプラスチックドンブリの供給が続く限り、オリジナル商品の販売を続けることができる。
ガンバレ、ラーメン自販機!!
参考リンク
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制作:2005年1月3日 修正:2005年1月3日