太肉麺 900円(税込)
2003年11月、京都駅ビル10階に全国の"ご当地ラーメン"7軒を集めた『拉麺小路』がオープンした。そこに熊本ラーメン桂花が入っていると知り、しかし、なかなか京都に行く機会がなく、今回はじめて試食に訪れた。
場所がら、どのラーメン店も"ご当地"のイメージに合わせた内外装に相当の投資をしているようである。その中にあって、桂花は相変わらず'60s〜'70sを彷彿させる例のPOP調の造作で、"火の国くまもと"をイメージさせるものは何もない。新宿の店を知るものからすると、これがまさしく桂花なのだけれど、それを知らない関西人の目には、如何に映るであろうか。
定番の太肉麺を注文。ほどなく運ばれてきたドンブリの中身は、かつて何度も食べた"ターロー"そのもの。味も香りも寸分違わず、何だがとても嬉しくなった。
昼下がりの店内で耳をそばだてていると、標準語で喋る人も少なくない。東京の桂花ファンが、関西出張の折にいつもの味を愉しんでいるのであろうか。京都に行って、いつもの熊本ラーメンを食す---妙と言えば妙な話である。