N88-日本語BASIC(86)は、1980年代に一世を風靡したパーソナルコンピュータ・PC-9800シリーズの基本OS兼プログラミング言語である。実用的な市販アプリケーションソフトがほとんどなかった当時、"パソコンが使える"ことは、"BASICでプログラムが書ける"ことと同義であった。虎の子のパソコンを活かすために、BASICを覚えた人も少なくなかったと思う。かく言う私もその一人で、テキストベースの簡単な情報の整理・加工に今でもN88-日本語BASIC(86)を使うことがある。
さて、DOS版のBASICインタプリタであるN88-日本語BASIC(86)(MS-DOS版)は、起動時にいくつかのパラメータを指定することになっている。BASICの命令は覚えていても、この起動パラメータを知っている人は少ないと思うので、私自身の忘備録をかねてここに紹介しておく
書式: | /F:<同時にオープン可能なファイル数> |
解説: | 同時にオープン可能なファイルの数を0から13の範囲で指定する。デフォルトは2。 3つ以上のファイルを同時に開くプログラムを実行する際は、必ず指定する必要がある。 |
書式: | /S:<ランダムファイルのレコード長> |
解説: | byte単位。1から2048の範囲で指定する。デフォルトは256。 |
書式: | /T:<BASICの命令> |
解説: | BASICインタプリタの起動時に実行する命令を指定できる。デフォルトはなし。 |
書式: | /E:<拡張機能1>,<拡張機能2>,<拡張機能3>,<拡張機能4>,<拡張機能5> |
解説: | BASICインタプリタが拡張機能を使うか否かを指定する。デフォルトはなし。 拡張機能はつぎの5種類である。
このパラメータを指定すると、実際にはGBIP.EXE、SOUND.EXE等のプログラムがN88BASIC.EXEと同時に読み込まれて起動する。 |
>A:N88BASIC /F:5
同時にオープンできるファイルを5つとして、N88-日本語BASIC(86)(MS-DOS版)を起動する。
>A:N88BASSIC /E:SOUND,PHONE /T:RUN"APL"
SOUND機能と電話制御機能を組み込んでN88-日本語BASIC(86)(MS-DOS版)を起動し、"APL.BAS"という名前のBASICのソフトを起動する。
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制作:2003年9月17日 最終修正:2003年9月19日